サクセッションプランとは?導入目的・手順・メリット・デメリットについて

2021.09.07 人材育成

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企業の長期的な成長を考えたい場合、後継者の育成が欠かせません。後継者育成の取り組みの一つがサクセッションプランです。サクセッションプランを導入することで、経営理念を適切に継承した社員の育成ができ、スムーズな継承ができます。
今回は、サクセッションプランとは何か、メリットとデメリット、実施の手順、導入事例について解説します。会社のサクセッションプラン導入の助けになれば幸いです。

サクセッションプランとは

サクセッションプランとは、事業を継承する後継者を育成するための計画です。東京証券取引所(東証)は、株主の利益保護のために「取締役会は、会社の目指すところ(経営理念等)や具体的な経営戦略を踏まえ、最高経営責任者等の後継者の計画(プランニング)について適切に監督を行うべきである」と定めています。
こちらは上場企業に関係した話ではあるものの、長期的な成長を考えると、上場していない企業であっても、将来のことを考え、最高経営責任者に相応しい人材の育成は無視できない問題でしょう。

参考:東京証券取引所 コーポレートガバナンス・コード(2021年6月版)

通常の人材育成との違い

サクセッションプランは、人材育成が大きく関わるものですが、通常の人材育成とは、以下の点で違いがあります。
・経営戦略や経営方針を踏まえた、長期的な視野を見据えた研修が行われる
・会社の一部門ではなく、全社を横断的に見れるようさまざまな分野の研修や育成を行う
・キャリアだけではなく、経営理念や経営戦略に則した人物を選定する
・数10年と長期的に行われるケースがある
サクセッションプランはスキルや専門性を高めることを目的にすることが多い、一般的な人材育成とは、大きく異なります。

サクセッションプランのメリットとデメリット

サクセッションプランは会社にとって、重要かつ大きなメリットがあることは確かですが、デメリットもあります。そのため、無闇に導入するのではなく適切なプラン設計をすることが大切です。

サクセッションプランのメリット

・企業の伝統や文化を維持しやすくなる
・経営人材に求めるものが可視化される
・後継者不在によるトラブルを回避できる
・優秀な人材を確保しやすくなる
・採用や人材にかかるコストの抑制
サクセッションプランは、企業の文化や伝統を維持できるだけではなく、社内で優秀な人材を早期に確保、定着を図れる点がメリットです。外部から幹部候補を採用する必要はなく、適材を選定し、育成プログラムを作成することで、効果的なプログラム作成もできます。そのため、採用や人材育成について長期的なコスト削減も図れる点もメリットです。

サクセッションプランのデメリット

サクセッションプランのデメリットは、育成が長期に渡るため、候補者の社員が辞退や退職になった場合のコストの無駄が大きくなってしまう点です。
数10年単位での育成になることも多く、退職や辞任という事態にならないよう、適切な人選をする必要があります。
また、選出対象外になった人材のモチベーションが低下する可能性もあるため、選出対象者のキャリアプランやモチベーションを維持できる仕組みは考える必要があるでしょう。サクセッションプランの通知を明示せず、多くの人にプランを実施する場合もあります。

サクセッションプランの導入手順

サクセッションプランは長期プランになるため、適切な人材を見極め、正しい手順で導入することが大切です。ここではどのようにサクセッションプランを導入するべきか手順を解説します。

経営戦略やビジョンを明確にする

経営戦略やビジョンが現在の幹部や経営者に確実に浸透しているか、確認しましょう。現状変革を必要としていることはどのような点か、守り維持していくべき伝統や文化はなんなのかは適切に検証し、現在の幹部や経営者に共有されているかどうか確認する必要があります。

実現のために必要な組織図や人員を定める

サクセッションプランの対象になるポストをはっきりとさせ、組織図や人数などを定めましょう。ポジションによって、求める能力や適性が変わることがあるため、それぞれ目的に合わせて設定することが大切です。

人材に求める要件を決める

次に、サクセッションプランの候補者を選定するための要件を決めましょう。経営理念や経営戦略と照らし合わせながら、どのような能力や経験が求められているか、検証します。能力だけではなく、本人の熱意や周囲の信頼なども要件の一つです。
ポジションによって求められる要件が変わるため、適切な評価基準や要件の設定をする必要があります。会社全体でまとまるようバランスを考慮しましょう。適切な人材を選定できるかどうかが、サクセッションプランの成否に大きく関わります。

計画の実施

人材要件に合致する候補者を選定し、一人一人に合わせた研修計画を実施していきます。人材ごとに計画を立て、それぞれ目的に合わせた目標や評価項目を設定しましょう。全体の進捗を確認しながら、進めていくことが大切です。幹部や経営者から必要に応じてフィードバックを行うこともあります。

計画の見直し

サクセッションプランはプランの進捗確認をしながら、修正や改善を行っていきます。長期的なプランになるため、定期的な見直しや進捗確認は欠かせません。

サクセッションプランの導入事例

サクセッションプランは多くの企業で導入されています。ここではサクセッションプランを導入している企業の一例を紹介します。

りそな銀行

りそな銀行は2007年6月からサクセッションプランを導入しています。取締役5名による指名委員会は運営状況を確認しながら、取締役会への報告も行っています。
対象者を階層ごとに分類し、選抜し、対象者は外部のコンサルタントから、さまざまな助言をもらって客観性を確保している点が特徴です。役員に求められる人材像として7つのコンピテンシーを定めています。オムロンは日本取締役協会が主催する「コーポレート・ガバナンス・オブ・ザ・イヤー2018」にて、「経済産業大臣賞」を受賞しています。
オムロンは1996年からコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでいました。2006年に導入された「社長指名諮問委員会」では、社外取締役を委員長にし、次期社長や継承プラン、サクセッションプランも審議されています。

 

参考:りそな銀行 コーポレートガバナンス

オムロン

オムロンは日本取締役協会が主催する「コーポレート・ガバナンス・オブ・ザ・イヤー2018」にて、「経済産業大臣賞」を受賞しています。
オムロンは1996年からコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでいました。2006年に導入された「社長指名諮問委員会」では、社外取締役を委員長にし、次期社長や継承プラン、サクセッションプランも審議されています。

参考:オムロン「コーポレート・ガバナンス・オブ・ザ・イヤー2018」「経済産業大臣賞」を受賞

帝人

帝人では1999年に大規模な組織改革を行いました。その中の一つであるアドバイザリー・ボードは経営の透明性を企業外部の人を中心に高めるために設置されており、この中ではサクセッションプランについても議論やアドバイスが行われています。近年では、経営者の育成や選抜を早期段階から行う制度を取り入れている点も特徴です。

参考:帝人 コーポレート・ガバナンス対談

参考:経済産業省 (付録1)経営リーダー人材育成の各企業の取り組み

GE

GEのサクセッションプランはグローバル企業での成功事例として、多くの場所で紹介されています。「9ボックス」と呼ばれるツールを使い、人材を振り分けていた点が特徴です。このツールでは縦軸のパフォーマンスの高さと、横軸のポテンシャルをベースに9つの区分に分け、そこに人材を振り分けていました。

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まとめ

サクセッションプランは、長期的な企業の成長を考える上で、重要度が高い計画の一つです。しかし、運営は長期に渡り、人材育成に割くべきリソースも大きく、適切な準備や人材の選定が欠かせません。
どのような人材を選定するべきかその方法として、360度評価の導入もおすすめです。360度評価では、客観性が高い評価が可能で、サクセッションプランでも重要な人材の選定にも役立ちます。詳しくはこちらからお問い合わせください。


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スマレビHR ONLINE 編集部

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