【テレワークにおけるメンタル不調対策】第1回メンタル対策は人材投資である。働く変化に個人と組織が適応するポイント

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With/afterコロナ、「働く」ことの前提が変わる

With/afterコロナにより、生活の前提に大きな変化が起こっています。
感染を防止するために、3密(密集・密閉・密接)を避けることが意識され、社会における様々なことが非対面・非物質へと変化する「オンライン化」が急速に進行しています。

オンライン化により、企業・個人・社会レベルでの変化が起こっています。企業では、雇⽤形態や業務のオンライン化により、働く場所・時間・人において変化が起きています。テレワークが主となり、業務の管理・評価が時間ではなく成果に対して行われるようになり、副業・兼業の普及もあり社員の所属コミュニティが多様化していきます。
また、個人レベルでは衣食住のオンライン化が起こりネットショッピングが普及し、社会レベルでは教育におけるE-learningや医療におけるオンライン診療などが一般化しつつあります。

With/afterコロナにおける社会の変化

個人:衣食住のオンライン化

→3密を避け、生活必需品の調達をオンラインで

企業:仕事のオンライン化

①雇用のオンライン化:雇用形態の変化
→3密を避け、テレワークが推奨やテレワーク可能社員の優先採用

②業務のオンライン化:作業や評価方法の変化
→3密を避け、資料作成や受け渡し方法、評価をオンラインで

社会:教育・医療のオンライン化

→3密を避け、教育や医療を受ける方法がオンラインへ」

メンタル不調に潜む、2つのデメリット

メンタル不調対策を行わないと、下記2つのデメリットがあります。

経済損失リスク

メンタル不調社員の休職や離職による経営損失のリスクが発生します。メンタル不調は、社員の休職や離職の原因として最も多い理由となっており、休職により1人440万円、離職により1人990万円の経営損失が出ると言われています。
また、メンタル不調への対策を行うことは、他の健康問題(生活習慣病・腰痛肩こり・風邪やインフルエンザ)に対する対策の2〜8倍程度効果があるというデータもあります。

損害賠償リスク

また、損害賠償のリスクも大きく、賠償額は数百万円から数億円にも上ります。会社は賠償によるコストの問題だけでなく、信用やブランド力の低下、二次性に他の社員のメンタル不調の増加、離職率上昇や採用率低下などの問題が起きてしまいます。
実際に損害賠償の原因として、精神疾患による過労自殺やメンタル不調後の休職復職における問題がとても多くなっており、メンタル不調が原因の労災請求件数はここ10年で右肩上がりに増加しています。

メンタル対策による、3つのメリット

メンタル不調対策を行うことで、下記3つのメリットがあります。

労働者の心の健康保持増進

全従業員がメンタルヘルスの基本知識を持つことで、自分自身や他の方のメンタル不調に気付きやすくなります。また、不調が起きたときの対応も適切になるため、従業員全体の心身の健康を保持しやすくなり、メンタル不調になりにくい組織を作ることができます。

職場の活性化と生産性の向上

仕事のパフォーマンスは、人の心が前向きで意欲的な状態のときに上がります。メンタルヘルスケア対策を行うことで、従業員の心身が安定し、結果として生産性が上がり業績の向上に繋がります。

社会的責任(CSR活動)

従業員の健康管理への配慮はCSRの重要な要素であり、従業員のエンゲージメントの向上や、採用力の向上、消費者や投資家などからの高い評価や企業価値の向上に繋がります。

メンタル対策=人材戦略(≠福利厚生)

メンタル不調対策を含めた会社の健康対策は、福利厚生の一部と勘違いされることがあります。しかしそうではなく、人材戦略、つまり人的リソースにおける経営判断の一環として行うべきです。それにより損失や賠償に対するリスクヘッジとなり、生産性の向上とコスト削減を同時に実現できます。

環境変化への不適応でメンタル不調に…

コロナ禍により働く場所・時間・人といった環境(前提)が変化することで、社員1人1人には時間・業務・健康等に対する「自己管理スキル」が求められます。また、組織としては、評価やコミュニケーションなどのソフト面を「可視化」してくこと、暗黙の了解で行なっていたことを「言語化」していくことが求められるようになります。

業務形態がテレワークとなり、働く場所・時間・人に対する考え方・環境が大きく変化しています。変化に対応できないことで人はストレス負荷を感じるため、今後、社員のメンタル不調が顕在化していく可能性があります。メンタル不調を防ぐためには、個人として自己管理スキルの向上、組織として明文化した健康管理体制の構築が必要となります。

重要Point

1、With/afterコロナで働き方が「オンライン化」へと変化する
2、メンタル対策は人材定着における経営判断として行う
3、変化に適応できないとメンタル不調となるため、個人の適応=「自己管理」、組織の適応=「可視化・言語化」が必要

第2回の記事では、メンタル不調のメカニズムとテレワークとの関連性、具体的なメンタル不調対策について説明していきます。

  • 著者紹介

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  • 著者紹介

    ⼀般社団法⼈ 健康経営推進産業医会
    代表理事 鈴木 健太

    1989年 東京都国立市出身
    2009年筑波大学医学部へ入学。在学中にKinesiology, Arizona State Universityへ留学し、医学・経済学・人文学等を学ぶ。卒後は国立国際医療研究センター国府台病院で勤務医として働く。予防医療の重要性に気づき、帝京大学公衆衛生大学院で健康経営の研究へ進む。また、産業医として多くの企業を担当する。
    2018年1月 (一社) 健康経営推進産業医会を創業。産業医のコミュニティや教育体制作り、メンタルヘルス・健康経営・働き方改革などをテーマに企業への発信活動を行う。 2019年2月 (株)Dr.健康経営を創業。
    “医療専門性にもとづき、働くを元気に”
    医師が経営し、企業に価値ある健康経営サービス(産業医サービスやストレスチェック等)を全国の企業に提供。働く人の健康メンタルを広くサポート。また、立ち上げ~健康経営の実践まで企業をサポートする。

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スマレビHR ONLINE 編集部

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