2017.03.27360度評価 , 人事制度・評価

今導入が進む、360度評価(多面評価)のメリット・デメリットとは?

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終身雇用が当たり前だった時代の日本では、多くの企業が年齢や勤続年数などに基づいた人事評価を行ってきました。
しかし近年、成果主義を取り入れる企業の増加に伴い、人事評価制度についても積極的な見直しが行われる傾向にあります。

そして現在、「360度評価」と呼ばれる新たな人事評価方法が、多くの企業から注目されています。

「多面評価」とも呼ばれる360度評価は従来の評価方法とは異なり、上司だけでなく同僚や部下、また場合によっては取引先の担当者なども評価する立場(評価者)になります。
今回は、360度評価(多面評価)のメリット・デメリットについてご紹介します。

360度評価(多面評価)のメリット

360度評価評価される対象者自らが職務行動などについて自己評価を行い、その上で職場の上司や同僚、部下が評価者となる「360度評価」。主なメリットは以下の通りです。

 

 

 

 

評価の客観性が高まる

本来、評価者は公平な評価を心掛けなければなりません。しかし人間である以上、主観や直感、相性などが多少なりとも心証に対して影響を与えることがあります。上司1人の評価だと、その評価だけで被評価者の処遇が決まってしまうため、影響力は極めて大きいのが実情です。

しかし、360度評価なら複数の社員が判断するため、全体的に見て被評価者の能力が客観的に評価されやすくなります。

直属の上司が発見できなかった点を評価できる

直属の上司だけでなく、同僚や部下など異なる立場の人の視点から見られるため、上司では発見できなかった新たな点を評価できます。

被評価者は多面的に自身の現状を知ることができる

自身の改善すべき点や引き続き強みにすべき点を多面的に知らされるため、意識改革のもと成長できます。

社員行動方針の浸透につながる

被評価者は常に、「全ての人から見られている」という意識を持って働くようになります。その結果、社員1人ひとりの仕事ぶりが改善できます。

360度評価(多面評価)のデメリット

360度評価360度評価には、多くの人々が関わるゆえの問題点がいくつかあります。以下がその代表例です。

 

上司が部下に過度な気遣いをするようになる

360度評価は部下が上司を評価する立場にもなるため、場合によっては日常業務で部下を厳しく指導できず、マネジメントに悪影響を及ぼすことがあります。

 

被評価者によって評価に差が現れることがある

例えば社交的な被評価者と、そうではない被評価者。仕事の能力に大差はなくても、後者の方が厳しい評価を受ける傾向があります。特に、管理職ではない社員は評価付けについて十分な知識・経験が不足している場合が多く、評価者に対しての「好き嫌い」という主観が評価に悪影響するためです。

社員同士の談合行動が発生する恐れがある

対象の社員同士が、互いの評価を良くし合うという「談合行動」が発生しやすくなります。

 

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360度評価(多面評価)を効果的に運用するためには?

効果的な運用について360度評価の効果的な実現には、デメリットで取り上げた事例を防ぐために、正しい運用ルールを定めてから実施しましょう。以下は、特に実施したい必要ルールです。

昇給や賞与などの処遇には反映させない

360度評価は各自の待遇に反映させると、デメリットで上げた過度な気遣い(ご機嫌取り)や談合などを招く恐れがあります。あくまで、社員の能力開発を目的として実施しましょう。

評価者に対して事前に十分な説明を行う

360度評価を実施する際は、公正な評価をしてもらうために、必ず評価者に対して実施目的や意義、評価基準について事前に十分な説明を行いましょう。特に、評価未経験者には研修を行うなど、万全な準備が大切です。

評価者の匿名性を保つ

評価者と被評価者間の関係悪化を防ぐために、評価は匿名で行う方が良いでしょう。

被評価者へのフォローを丁寧に行う

評価の結果によっては、被評価者がひどく自信を喪失したり、反発心を抱いたりするかもしれません。そのため、従来の人事評価以上に丁寧にフィードバックを行い、被評価者のモチベーションを引き上げる研修を行うなどのフォローが大切です。

前述の通り、360度評価の結果を上手に利用できれば、社員それぞれが従来の一面的な評価では気付き得なかった自身の長所・短所について自覚する可能性が高まります。360度評価の制度を採り入れる際は上記のルールを守って、効果的に実行しましょう。

おわりに

ここでは、画期的な人事評価制度として注目を集め始めている360度評価のメリットやデメリット、実施時における注意点をご紹介しました。

360度評価の実施は、昇給や賞与を決定するための実績評価のみならず、社員の強みや改善点を明確にし、人材育成や人事配置の材料となるデータを獲得する上でも大変有益です。
正しく活用すれば、企業の発展にもつながります。

一方、360度評価には複数の評価者が参加するため、自社でシステムを構築する場合は相応の手間がかかります。実施に関して労力を費やすことが難しい場合は、適切なサービスを提供している企業に委託しても良いでしょう。導入する際は、事前に従業員に説明を行い、できるだけ客観的な評価が行われるように十分な対策を行ってください。

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人事評価ナビ編集部

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人事考課の評価基準や人事面談や多角的な360度評価など、人事評価に関するお役立ち情報を発信しています。