導入事例

森六ホールディングス株式会社様

働きがいがある会社を作るためにも、管理職のマネジメントやリーダーシップが問われる。行動変容のきっかけとして、360度フィードバックを導入

森六ホールディングス株式会社

人事部 部長 森川 直樹様
人事部 人事企画課 課長 伴野 裕美様
人事部 人事企画課 関 利枝様
人事部 人事企画課  大掛 勇気様

  • 管理職育成
  • エンゲージメント向上
  • 組織開発

360度フィードバック実施の背景

なぜ360度フィードバックを導入したのでしょうか?

森川様:大きな目標で言うと、森六を働きがいのある会社にすることです。個人がイキイキと働いて成長することで、組織の成長につなげる。そういう企業文化・組織文化を作る中では、管理職の役割が非常に大事になってきます。しかし当社では、組織の強みや弱みを客観的な視点で診断したことがなかったため、2019年にエンゲージメントサーベイを初めて実施しました。そこから見えてきたのが、お互いを認め合って承認するとか、サーベイ結果に真摯に向き合い、行動変容に繋げられる風土が必要だということです。それを強く感じました。
また、我々は2021年に新たな人事施策を考えて行く中で、部下が成長に向けて持続的に取り組むことを促すのは、上司の役割であると捉え、上司が自らの行動をどう見られているか、どう影響を与えているのかを知って、それを改善していく必要があると考えました。上司が自らに向き合って行動し、その姿を皆に見せることがメンバーの成長につながります。上司がよりよいマネジメントやリーダーシップをとれるようにすること、そのためにも、行動変容していくきっかけにしたいというのが今回の導入背景です。

施策実施、サービス導入のねらい

施策の実施にはどのような期待があったのでしょうか?

森川様:360度フィードバックを行う以上、上司が今まで見えていなかった部分が可視化され、新たな気づきをもらい、自ら行動変容へのアクションを取っていくことを期待しました。

CBASEのサービスを選んだ決め手は何だったのでしょうか?

森川様:我々には360度フィードバックの経験がなかったので、周囲の人が評価し対象者にフィードバックすることに抵抗感を抱く社員が多いのではと考えていました。やはり、受ける側は構えてしまうからです。よって、それが何に使われるのかを事前に説明し、ハードルを下げることが大事だと思っていました。あまりにも難しいメカニズムだと論理的ではあるかもしれませんが、実施する前から抵抗を感じてしまうかもしれません。逆に単純すぎると結果を誰も信用しなくなってしまいます。そういう点では、CBASEさんは非常にバランスが取れていると思いました。視覚的にも見やすかったです。また、診断実施後の読み解き会もポイントでした。上手く、自分に向き合い解決していけるような仕掛けになっており、その点が非常に良いと思いました。調査の意図や仕組みを理解し、きちんと振り返ることが重要です。

伴野様:診断ツールのシンプルさ、直観的に理解できるフィードバックレポート等、CBASEさんのサービスがトータル的に程よかったのが決め手でした。

施策実施上の重視したポイント、工夫点

実施するうえで気を付けたこと、意識されたことはありましたか?

森川様:どのタイミングで実施したら良いかと考えました。当社では、人事評価期間中に中間レビュー面談を実施しています。これは、評価が目的ではなく、上期を振り返り、成果や行動面はどうだったか、下期に向けた取り組み等を上司と部下が対話する機会になっています。この中間レビュー面談前のタイミングでサーベイが実施できれば、その結果をもとに振り返りや面談が実施できると考えました。
サーベイの被評価者は管理職なので、中間レビュー面談では自分自身が上司として部下と面談を行う一方、自分が部下として上司と面談するという二つの立場があります。自分が上司として部下と面談する際には、360度フィードバックに協力してくれたことに対する感謝と、結果を受けて自分はこうしていきたいという想いを伝えやすい場になると思いました。このように、上司が自己開示していくのは、非常に重要だと捉えています。
また自分が部下の立場で上司と面談する時には、行動改善計画を上司に説明して、上司からアドバイスをもらうと共に、言葉にすることで実行へのコミットにもなってきます。そうしたところが、実施する上でのポイントになると考えました。

実施に際して、社員の方からはどんな反応がありましたか。

伴野様:年度ごとの人事施策を事業会社へ展開する際、このサーベイについて事前共有できていたことと、実施前の案内通知により、目的・内容をしっかり周知できていたと思います。よって、想像よりも皆肯定的でした。ミーティング等の場で、対象者と直接対話しながらこの重要性を伝えていたこともよかったのでは、と振り返っています。
また、部下の立場からするとこれまで自分たちは評価されることはあっても、上司を評価することがなかったので、こういう機会を持てたことに割と前向きでした。

森川様:実は結果を受け取ってから「実施の意図がわからない」等、否定的な意見がでるのではとの懸念がありましたが、こちらも心配無用でした。CBASEさん主催の読み解き会では、参加者が皆で自分のサーベイ結果をオープンにし合い、大変有意義なワークショップを実施することができました。あなた個人の評価ということではなく、組織として皆で良くして行こう、皆でやって行こうというところも良かったのかもしれません。

運用は順調にいかれたのでしょうか。

森川様:想像以上に効果が出ていると思います。組織全体をオープンに明るくしてくれました。実際、対象者がサーベイ結果を分析し、その後上司にサーベイ結果や行動計画を説明すると、上司はしっかりと耳を傾けて、行動変容に向けたアドバイスができていました。そのやりとりを複数回行った管理職もいましたね。また、協力者である部下に対して、上司が感謝込めて「ありがとう」と伝えられたこともよかったと思います。「その言葉がとても嬉しかった」という声も人事部に届いています。感謝されたことで強く心を打たれた人がいたということです。上司がきちっと対応してくれたおかげだと思っています。

効果と今後の展開

360度フィードバックでどのような効果がありましたか?

森川様:今回は、対象者に「必ず行動計画を人事に提出してください」とお願いしました。皆、しっかりとした計画を作ってくれていましたね。現在は、行動計画をもとにそれぞれが改善アクションに努めているところですので、どこまでどう変化が出たかは、まだ語るほどの材料がありません。ただ、そういうものを作って、部下にも「今後はこう変えようと思っている」と示したことで、部下も「協力してよかった。共に組織を良くしていきたい」と思ってくれていると思います。今まで、上司と部下の会話は、事業計画や業績に関する内容が主でした。それが、行動面や組織改善についても語れるようになるとか、上司に自分の想いを伝えたら上司も変わる努力をしてくれる、ということが伝わっていけば、組織内にもたらした効果は大きいと言えるのではないかと思います。

伴野様:私も被評価者でしたが、自分のサーベイ結果を見て上司の森川と二度三度面接を繰り返し、今後の行動計画を仕上げました。改善点をまとめた後、部下たちともミーティングを行い、自分のサーベイ結果をオープンにした上で、今後自身が変わっていくべき点、具体的な改善アクションを伝えることができました。本当に「オープンな組織ってよいな」と実感しましたし、これからそのような組織文化を作っていきたいという目標もあるので、一人ひとりが心がけていけば、少しずつ会社全体が変われるような気がしています。

CBASE 360( ※旧スマレビ for 360°)について

CBASEに今後さらに期待されることはありますか。

森川様:大きな変更点はありませんが、CBASEさんのレポートには対象者の強みや弱みについてコメントしてくれるアドバイスメッセージという機能があります。まだまだ回答のサンプル数が少ないこともあってか、コメントにバリエーションが少ないようです。そのあたりの表現がより深まってくると良いと思っています。

伴野様:読み解き会が大変有意義な場となりました。当社は評価期間を1年と設定していますので、あのようなワークショップを、また一年後くらいに開催して、効果検証などができればよいなと思っています。その時もCBASEさんにはファシリテートしてもらいたいと思います。

他にも今後取り組んでいかれたいことがありますか。

森川様:今期エンゲージメントサーベイも行い、今後その結果が出てきます。会社・組織ごとの新たな課題が出てくると思いますので、そこに取り組んでいくことになります。

伴野様:最終的なゴールは、エンゲージメントを高めていくということですが、それぞれが今手掛けている仕事にやりがいがあるとか、ワクワクするというのが大切だと思います。何となく会社や組織の目標が下りて来て、仕方なく個人の目標を設定するのではなく、自身で「やってみたい・チャレンジしたい」という目標が設定できるとよいですね。今回のようなサーベイ結果のフィードバックを通じて一人ひとりが自己改善に努めることと両輪で進めて行き、より良い組織を作り上げたいです。

360度フィードバックの導入を検討されている方に一言

これから360度フィードバックの導入を検討されている企業担当者に、アドバイスをいただけますか?

森川様:人事担当者が思っている以上に、管理職に自らの行動を変容していきたいという意欲があると実感しました。それだけに、心配しすぎなくても良いのではないでしょうか。ついつい躊躇してしまい、「当社にはフィットしないかもしれない」とお考えになるケースがあるかもしれませんが、何のためにやるか、どうやるか、目的と実施内容をしっかりと打ち出せば、それぞれが意欲的に行動してくれるはずです。とにかく心配しすぎないことです。

伴野様:私も同感です。まずは、やってみること。もちろん、事前の段取りはすごく重要ですので、そこを怠らずしっかりやることだと思います。

森六ホールディングス株式会社
事業内容:樹脂加工製品事業、ケミカル事業
創業:1663年
設立:1916年3月
従業員数:連結4,550名(2021年3月末時点)

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