2019.12.03人材育成・能力開発

課題の多い企業の人材育成!効果的な研修方法とは?

人材育成研修の方法

「会社で人材育成研修を取り入れているが、実は何をすべきかよくわからない」「効果的な人材育成研修を行うには、どうしたらよいのだろうか」と、悩んではいませんか。

最近多くの企業が人材育成研修を取り入れてはいるものの、いまだにさまざまな課題があります。効果の出る研修をするためには、人材育成における課題や背景・仕組みを理解することがポイントです。この記事では、会社で活用できる研修方法を紹介していきます。

人材育成研修における課題

まずは、具体的に企業の人材育成研修が抱える問題点についてみていきましょう。今回は、主に3つの問題に焦点をあてていきます。

人材育成研修における課題

十分な人材育成の時間が取れない

1つめの問題点は、「十分な人材育成の時間が取れない」という点です。人材育成に時間がさけないのには、主に3つの理由があります。

1つめの理由は、「人手不足だから」です。人材育成を専門とする部署が存在する会社はまだあまりありません。一般的に人事に多くの人員をさける会社は少ないので、結果的に人材育成をする人事担当者の負担が増えます。その結果、人材育成が後回しになり、研修に十分な時間を取れないことがあるのです。

2つめの理由は、「準備が必要だから」です。人事部は人材育成のみを仕事にしているわけではありません。採用活動や評価制度など、人材を教育すること以外にもたくさんの仕事があります。したがって、人材育成の担当者が通常の業務で忙しい場合、人材育成の準備にかけられる時間を十分にとることができないのです。

そして3つめの理由は、「通常業務と並行して研修があるから」です。研修は通常業務に加えて行われます。研修を受ける側も、通常の業務に追われているため、研修を受けたくてもなかなか参加する時間の確保が難しいのです。

上長の人材育成能力の欠如

2つめの問題点は、「人材育成をする上長の能力不足」という点です。

人材がもっている能力を最大限に発揮させるには、上長の指導力がとても大切です。なぜなら、人材育成をするためには、上長が長期的な見方をもってその人材を見極めることが必要だからです。そのためには、いま部下ができていることだけをみるのではなく、部下がもつ将来の可能性やビジョンを感じながら指導をしなければなりません。より効果的に人材を育成するためには、人材育成計画を立案する能力や適材適所に仕事を割り振る能力が上長になければならないのです。もし、上長の育成スキルが低いと、効果的な研修の実施は難しくなります。いくら能力の高い人材がいたとしても、その力を出すことができなければ意味がありません。このように、人材育成の資質が欠如している上長は、部下の特性や特徴を把握していないため、それぞれに合った指導法ができていないという問題をかかえています。

研修後のフィードバック不足

3つめの問題点は、「研修後のフィードバックが不足している」という点です。

多くの企業は研修を行うだけで、その研修にどのくらいの効果があったのかということを、客観的に理解していません。それではせっかく時間をかけて研修を行っても、効果がわからず勿体ない結果に終わってしまいます。ゆえに、研修で学んだことがどのようにして仕事に活かされているのかを数値として測定することが大切です。また、フィードバックをしないと、なかなか学んだ内容が身に付かず、効果的に研修を活かすことができません。研修後のフィードバックが不足すると、現状の弱みや強みが目に見えず、同じ間違いをしたり大きな成長が期待できなかったりするという事態になってしまいます。

自社企画の研修におすすめの形態

では、具体的に会社でどのようにして研修を行えばよいのでしょうか。おすすめしたい研修形態を3つ紹介します。

集合型研修

1つめは、「集合型研修」です。集合型研修は、研修を受ける社員が同じ時間と場所に集まって合同で受ける研修のことです。この研修の中には、アクティビティ型の研修もあり、参加者が積極的に行動することで学習が身につくという特徴があります。

では、集合型研修のメリットとデメリットは具体的にどのようなものがあるのでしょうか。集合型研修のメリットは、第1に「講師に直接質問ができる」という点があげられます。もし学びの途中で疑問点がでてきても、その場で解決することができます。そして第2に、「参加者同士で意見を交換することができる」という点があげられます。自分1人の考え方だけではなく、他の人の意見を聞くことで学習を深めることができます。

次に、集合型研修のデメリットについてです。デメリットとしては、第1に「時間と場所に制約があるので、通常業務に負担がかかる」ということがあげられます。合同で行う研修なので、受けたい研修があっても時間が合わなかったり場所が遠くて行けなかったりすることがあります。それに加えて、たとえ研修に参加することができても、通常業務を抜けなければならず、同じ会社の社員に負担をかける場合もあります。そして第2に、「外部会場を使用する場合、費用負担がある」ということがあげられます。社内研修と違い、外部で行う研修は費用負担があり、せっかくよい研修であっても、なかなか研修の参加に踏み出せないということがあります。

eラーニング

2つめは、「eラーニング」です。eラーニングは、スマートフォンやパソコンなどの通信機器を利用して行う、自習型の研修のことです。

この研修のメリットは、「時間や場所を選ばない」という点です。通信機器を用いて行うので、好きな時間と場所で研修を行うことができ、フレキシブルに時間を調整することが可能です。また、研修の場所を予約したり、参加者の時間を調整する手間も省けます。そして、eラーニングは「作成したコンテンツは、繰り返して使用できるので毎回準備する手間が省ける」という利点があります。1度自社で作成した画像や動画の教育コンテンツはストックして、何度も使用することが可能です。これにより、毎年研修の準備に追われるという人事の負担が軽減します。

一方、eラーニングのデメリットは、「1人で受講するのでモチベーション維持が難しい」という点があげられます。eラーニングは他人の目がないぶん、研修への向上心を自分自身で管理することが求められます。また、「多忙だと通常業務の傍ら受講することもあり、聞き流す状態になりがち」ということがデメリットです。人と実際に対面して能動的に学ぶというスタイルではないので、どうしてもeラーニングでは受動的に学ぶことになってしまうおそれがあります。

反転学習を用いた研修

3つめは「反転学習」を用いた研修方法です。反転学習とは、学習効果を高めるため、インプットした後にアウトプットをする学習方法のことです。

アウトプット重視の研修であるため、考え方の幅を広げたり理解を深めたりすることに効果的です。具体的な例としては、eラーニングで学んだことを集合型研修のアクティビティで実践し、身に付けるというスタイルの学習方法です。または、集合型研修で明らかになった問題点をeラーニングで学びながら解決していくという活用方法もあります。

デメリットは、「eラーニングや集合型研修で学んだ知識を、反転学習でうまくつなげてアウトプットしなければならない」という点です。これは指導者のスキルが高くないと、うまく柔軟に対応できないということがあります。

効果的な人材育成は仕組み作りが重要

人材育成研修で効果を得るための仕組み作りをするには、どのように研修を行っていけばよいのでしょうか。

研修が与える影響

まず、研修が与える影響について考えていきます。

研修の効果が何にどの程度影響しているかは、ロバート・ブリンカーホフ博士が発表した「4:2:4」の比率に分けられます。これは、研修の効果が「研修前」、「研修そのもの」、そして「研修後」の要素に分けた場合、それぞれにどのくらいの力があるのかを示したものです。具体的には、研修前の目標設定などの仕組みが4割、集合型研修など研修の内容が2割、そして研修後のフィードバックなどの仕組みが4割という内訳です。この結果から、研修によって得られる効果は、研修内容そのものにはあまりないということがわかります。一方でこれにより、研修前後の取り組み方が、研修の効果に大きな影響を与えるということが明らかになりました。

研修前の仕組み

ロバート・ブリンカーホフ博士が発表した研究結果から、研修前と研修後が重要であるということがわかりました。したがって、次からはそれらの仕組みについてより深く掘り下げていきます。

まずは、研修前の仕組みについてです。思いつきで研修をするのではなく、研修を受けてどうなりたいのかという将来像を具体的に定義することが大切になります。そのために、いつまでにどうなりたいか、という目標をはっきりと設定しましょう。そして、受講計画を作成し、それにそった計画を進められるようにルールを作ります。きっちりしすぎたものでも、ルーズすぎるものでも効果的な計画書とはなりません。可能であれば、第3者に計画書をチェックしてもらうと良いでしょう。

また、なぜ研修を受けるのかという動機づけをきちんとすることも大切です。研修を受ける過程で初心を失ってしまうことは多くあります。最初に目指していたことは何だったのかをしっかりと形づくっておくことは、より良い結果を導く道しるべとなります。そのためにも、現在の課題を客観的に把握することが大切です。数値化できるものはなるべく数値化するようにし、今の自分の問題点や伸びしろを理解するようにしましょう。

研修後の仕組み

次に、研修後の仕組みについてです。

研修後に目標を達成できたかどうかを知るためには、まずレポートを書くことが大切です。レポートのなかでは、研修前にたてた計画通りに進むことができたかを振り返るようにしましょう。また、研修内容によっては、学んだことをしっかりと理解できているか、確認するためのテストなどを実施すると、確実に効果がわかります。そして、学んだことを通常の業務で活かせているかを確認するために、しばらく時間が経ってから、実際に研修で学んだことを実行できているのかをチェックしましょう。そうすることで、研修前にたてた計画と研修後の自分を比較することができ、研修の効果をより具体的に形として残すことができます。

研修後は人事評価システムでフィードバック

研修はやりっぱなしでは身に付きません。では、どのような方法で人事評価システムを活用し、フィードバックをしていけばよいのでしょうか。

人事評価システムとは

人事評価システムとは、社員の評価をひとつにまとめて管理し、分析するシステムのことです。このシステムのなかには、比較的安価なクラウド型と、カスタマイズ可能なオンプレミス型の2種類があります。システムを導入することで、人事の仕事を効率化し、管理コストを削減することができます。評価項目が細かく分かれており、具体的に記入できるので正確な評価をすることができる点が特徴です。特におすすめの人事育成として、360度評価という方法があります。どのような人事システムなのか、この360度評価について詳しく見ていきましょう。

研修後の効果測定には360度評価がおすすめ

360度評価は、研修後の効果を信頼性の高い数値として測定することに役立ちます。では、なぜ360度評価は人事評価に効果的なシステムといえるのでしょうか。それは、360度評価の「多面的」という側面が理由としてあげられます。この「多面的」な側面により、研修前と研修後で何が変わったのか、変わらなかったのかがより客観的にはっきりと分かるようになりました。

では、いったい何が「多面的」なのでしょうか。「多面的に評価する」とは簡単にいうと、上司や同僚など立場の違う複数人から対象者が評価を行ってもらうという人事システムのことです。このシステムにより、人物評価の信頼性と妥当性を高めることができるようになりました。つまり、上司だけでは気付くことのできなかった対象者の特性や研修後の伸びを明らかにすることができるのです。複数の人が対象者を評価するので、より公平・公正な評価が可能です。また、360度評価で対象者の強みや課題が明確になるので、次回の研修プログラム作成の参考とすることができます。このように客観的なデータからパフォーマンスの改善点を指摘されることは、人材にとっても効果的な意識改革となるきっかけになったのです。

研修の振り返りが効果的な人材育成につながる

以上より、人材育成研修を効果的に実施するためには、研修内容だけではなく研修前後の取り組みが大切であるということが明らかになりました。特にフィードバックを行うことは、より高い効果を出すことにつながります。とりわけ客観的で信頼性の高いフィードバックを行うためには、適切な人事評価システムが必須です。これを機に、人事評価システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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