2019.10.08人材育成・能力開発

人材育成の目的や課題は?押さえておきたいポイントを解説!

人材育成の目的

企業において当たり前のように行われている人材育成ですが、そもそもどのような目的や課題があるのでしょうか。人材育成を意味のあるものにするためには、目的と課題をしっかり把握しておくことが大切です。また、それをクリアするための方法についてもきちんと知っておく必要があります。ここでは、人材育成の目的や課題について解説します。

企業が人材育成に力を入れる目的って?

企業が人材育成に力を入れる目的には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、人材育成をすることで得られるものについて解説します。

人材育成に力をいれる理由

基本的なスキルの定着

企業が人材育成に力を入れる目的として、基本的なスキルを定着させることがあります。社員の中には、業務に必要とされる基本的なスキルを身につけていない状態で実務にあたっている人もいる可能性が考えられます。しかし、基本的なスキルが身についていないと作業に時間がかかってしまい、効率的に業務を進めることが難しいです。業務に必要な基本的なスキルを定着させることで、生産性を高めることができるでしょう。「基本的なスキル」といっても、さまざまなものが考えられます。たとえば、社会人としてのビジネスマナーや、課題を解決していく力などです。その中でも、特に「毎日必ず必要な作業」についてのスキルは優先的に定着させる必要があるでしょう。

社会全体で人手が不足している状況では、企業が求めているピンポイントな人材を確保することが難しくなっています。そのため、新入社員などに対して人材育成を行い、スキルを身につけさせることが非常に重要です。必要な人材をいかに育て戦力として働いてもらうかは、企業にかかっているのです。

専門性の向上

専門性を向上させるのも、人材育成をする目的の1つです。社員の専門性を向上させることで、新たな業務を担当させることも可能になります。企業の中には、自社にないノウハウを得るために社員の専門性を高める研修を実施しているところも少なくありません。多くの企業では事業のグローバル化が進んではいますが、対応できる人材が不足しているケースが非常に多いのです。人材育成によってグローバル化に対応できる人材を確保することは、今後のビジネスにおいても必要不可欠といえるでしょう。

ただし、何も考えずにただ研修を実施すればいいというわけではありません。事前にしっかりとサポートする体制を整えておかないと、せっかく研修を行っても無意味に終わってしまうことも考えられます。専門性を向上させて社員の担当業務を拡大するためには、企業がしっかりと支援のための環境整備をすることも重要です。

業務やサービスの改善

人材育成を行うことで、結果的に業務やサービスの改善にもつながります。現状の業務やサービスを改善するためには、状況を俯瞰して問題を見つける力が必要です。社員に新たなスキルを身につけさせることによって、そのような力を高めることができます。業務やサービスを改善するためには、外部の情報を取り入れることが重要なカギとなるでしょう。そのためにも、自社にない考え方を学んだり、新しい技術を身につけたりする必要があるのです。たとえば、社員を社外セミナーに参加させたり資格を取得させたりしている企業があります。そのときにかかる費用を企業が負担するなどの取り組みをすることで、社員に金銭的な負担をかけないようにしています。業務やサービスの質を向上させるためにも、社員ひとりひとりの能力を高めることは非常に重要です。

企業が人材育成を実施するうえでの課題

企業が人材育成を実施するにあたって、いくつかの課題が存在します。あとで困ってしまわないように、人材育成にかかわる人はしっかりと理解しておきましょう。

人材育成に対する意識が低い

企業の人材育成の課題として、人材育成に対する意識が低いことが挙げられます。企業によっては、組織の一体感がなく、部下や後輩を育てようという意識をもっている人が少ないケースがあるのです。また、評価方法に問題があると、スキルや実績があっても評価されにくくなってしまいます。そのため、社員は「優秀な人材に成長しよう」という意欲を持つことができません。いくら頑張っても評価されない環境は、モチベーションの低下につながってしまいます。

原因としては、経営側が人材育成の重要性を理解しておらず、人材育成にコストや労力を割こうとしないことが考えられます。まずは、企業自体が「人を育てよう」という意識を持つことが大切です。そうすることで、だんだんと社内の意識が変わっていくでしょう。ただし、「いまどき」とも呼ばれる新入社員の中には、もともと仕事に対する意欲が低い人もいます。自社にそのような人がいる可能性も考慮したうえで、人材育成についての意識を高めていくことが大切です。

方向性が定まっていない

企業によっては、人材育成の方向性が定まっていないケースがあります。しかし、効果的に人材育成を行うには、自社の現状に合わせて方向性を明確にしなければなりません。もし、漠然と人材育成をしようとしても、自社にとって有意義な取り組みにするのは難しいでしょう。というのも、経営側と現場の社員の間に人材育成に対するギャップがあると、足並みがそろわないこともあるからです。そのため、人材育成を行うのであれば、いきなり取り組みを始めることは賢明とはいえません。まずは検討や分析などを実施して、準備をきちんと整えることが大切です。

具体的には、部署などの大まかなグループはもちろん、企業内での立ち位置や年代などによって方向性を定めることが理想的といえます。細かくはっきりとした方向性を示すことで、現場の社員との認識の差を防ぐことにもつながります。また、方向性が定まることで、社員ひとりひとりが「自分は今どのようなことをすればいいのか」が明確化するのです。具体的な行動をしていくためにも、方向性を決めることはとても大切だといえます。

人材育成の方向性を決める

社員が忙しくて時間がない

企業の中には、人材育成をしようと思っても、社員が忙しくて時間がないところもあるかもしれません。社員が日々の業務に追われている状況では、業務を終わらせることに精一杯になっている場合も多いです。そうした中でいくら経営側が人材育成の機会を設定したところで、社員は満足に取り組むことができないでしょう。社員に余裕がなく、人材育成に対して意欲もないのであれば、研修やトレーニングを受けても身になる部分は少ないといわざるを得ません。少ない時間の中で詰め込むように人材育成の研修などを行っても、意味がないことも多いのです。人材育成のためには、ある程度時間に余裕のある環境を整えることが大切です。

方法に問題がある

人材育成の課題の中には、方法に問題があるケースもあります。目的や自社の状況に合った方法を選んでいかなければ、人材育成のための取り組みを行っても期待しているような効果は得られないでしょう。人材育成の方法としては、まず、社員を集めて行う研修があります。これはOff the Job Trainingといわれるもので、業務以外で研修をすることを意味する言葉です。研修の内容としては、講義形式と体験形式があります。社員を集めて研修をする目的は、そこで得たことを実際の仕事に生かしていくことです。そのため、ただ講義を聞くだけでは、実務に反映させることは難しいといえるでしょう。せっかく研修をするのであれば、ロールプレイングやケーススタディなども交えたほうが実践に生かすことができます。

また、自己啓発を支援するという方法もあります。社員それぞれが自ら取り組んでいくので、仕事が忙しくてまとまった時間がとれない場合でも有効です。自己啓発というと、日本ではあまり重視しない傾向にあるのが特徴です。しかし、企業の中にはしっかりと制度を作り、サポートを行っているところも少なくありません。ここでいうサポートとは、多くが受講費などを企業が負担することです。他にも、外部のセミナーや通信教育などの情報を社員に伝えたり、そうした学びのために就業時間に配慮したりするケースがあります。しかし、こうした自己啓発は、どうしても社員の自発性に任せる部分が大きくなってしまいます。そのため、効果が曖昧になりやすいといったデメリットはあるでしょう。

人材育成の課題を解決して目的を達成するには?

人材育成の課題を解決して目的を達成するには、どうしたらいいのでしょうか。ここでは、目標をクリアするために企業が行う具体例について紹介します。

現状把握をおこなう

人材育成の課題を解決して目的を達成するには、現状把握をすることが重要です。人材育成を行うのであれば、「自社の状況を把握して問題点を解消する」という方向性を意識しなければなりません。そのためには、誰がどの部署でどのような仕事をしているのか把握し、問題点や解決したいことを洗い出す必要があります。また、さまざまな年代の社員に聞き取りをすることも有効です。実際に現場で働く社員の声を聞くことで、どのような問題があるのかが見えてきます。現状把握をすることで、「それが解決できるかどうか」という次のステップに移ることができるのです。

人材育成のゴールを決める

人材育成のゴールを決めることで、目標を達成することにつながります。ゴールを決めると、そこに向かうために必要な人材育成の方法が明確になるのです。ゴールを決めるには、現状の社員構成を把握したうえで、将来の社員構成の予想を立てる必要があります。具体的な数字まで設定することで「そのためにはどのような人材を何人育てる必要があるか」ということが明確になります。そうすると、細かい人材育成のプランが立てやすくなるのです。社員構成を考えるときは、年齢や役職、スキルなどに分けて考えるといいでしょう。

また、ゴールを設定するときは、企業を経営する側にヒアリングをするのも効果的です。というのも、経営者側は、現場の社員とはまた違ったものを自社の社員に求めていることがあるからです。つまり、社員だけに話を聞いて人材育成のゴールを決めると、経営者側の考えている方向性とは異なる組織が出来上がってしまう可能性があります。そのため、人材育成にかかわるのであれば、経営者側のニーズにもしっかりと応えていくようにしましょう。特に、将来的な展望については経営者だからこそ持っている考えがあるケースもあります。

人材育成のゴールを決める

社員の能力を把握する

目標をクリアするために、社員の能力を把握することが重要です。人材育成を行うならば、現在の社員の能力を生かすことを前提にしたほうがいいでしょう。たとえば、タレントマネジメントを行うことで社員のパフォーマンスを最大化することができます。タレントマネジメントとは、社員をそれぞれの能力が生かせる部署や役職に配置することです。タレントマネジメントをするためには、まず、社員ひとりひとりのスキルなどをしっかりと把握することが大切です。そして、そのスキルや能力が最も生かせる場所に配置します。社員の能力が最大限に発揮できるところで活躍してもらうことで、仕事の能率がアップします。組織全体のパフォーマンスを効率的に高めるためにも、個々の能力に着目した人材育成を行うことは非常に大切なのです。

また、スキルや実績を基準に評価する人事評価制度を取り入れるのも効果的でしょう。適正にスキルや実績が評価されることは、社員のモチベーションにもつながります。きちんと評価をするためには、こまめな面談などが欠かせません。そうして得た情報などをもとに適切な配置をしたり給与に反映したりすれば、社員のさらなる「仕事への意欲」が期待できます。特に、数字などで明確に行われる人事評価制度を設けることで、評価する側の負担軽減につながります。社員にとっても下された評価について納得・理解しやすいというメリットがあるのです。

人材育成に対する社内全体の意識を高める

人材育成の課題は、全体の意識を高めることで解決できる可能性があります。もし、企業全体の人材育成に対する意識を高めることができれば、人材育成に取り組む個々の社員のモチベーションにもつながるでしょう。たとえば、社員が自ら目標を決めて上司に提示する目標管理制度を導入すれば、社員の意欲を保ちながら人材育成を行えます。これは、ひとりひとりに当事者意識を持たせるということでもあります。また、社内報で人材育成について取り上げたり、社内にポスターを貼ったりといった地道な取り組みも重要です。社内の意識をすぐに変えることは難しいですが、小さなことでもできることを行っていくことで、だんだんと変化が見られるでしょう。

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