2017.09.21その他

若手社員の接待嫌いをなくそう! 戦国時代や江戸時代に見る接待「饗応」の神髄を探る

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少なくなってきたとはいえ、重要な取引先との接待が必要な時もある。でも、接待経験が乏しいために、いざスタートとなると何をどうしていいのやら……。

新人ならともかく、入社後数年が経ち、後輩に教える立場の社員すら「どうしたらいいですかねぇ?」と頭を抱える光景も見られる。そこで社員教育の一環として、研修や社内報などで接待のいろはを教えてみてはどうだろうか。

接待では取引先などと、いい人間関係を築くだけでなく、仕事の場では聞けない人生にとって役立つ話が聞ける場でもある。人と深く話をし、自分の可能性を広げる場だと社員が感じればしめたもの。今回は、接待の源流ともいえる戦国・江戸期の「饗応」をふまえ、接待と呼べる場所での最低限の立ち居振る舞いについて、考えてみたい。

接待の歴史は古く、わかる範囲での中世の貴族社会にまでさかのぼる。各地の大名が血で血を洗う戦国時代にも接待はあったし、江戸時代には徳川家への臣従を示すために接待の文化が飛躍的に伸びた。

戦国期から江戸時代を経て、加賀百万石・前田藩の料理文化を伝える饗応料理研究家・日本食文化研究家・管理栄養士、緋宮栞那さんに話を聞くと、

「江戸時代は徳川家が忠誠心をはかるためと、お金を使わせることで謀反できないようにする目的で、各藩に莫大な費用を使わせて接待(饗応)をさせていました。各藩は徳川家相手の接待でしくじれば、お家断絶もあり得たので必死です。『当家は徳川家のことをこれだけ深く考え、想っています』という気持ちを示すために、とにかく細部にまでこだわりぬいたのです。実は接待の神髄はそこにあるのではなでいでしょうか」

現代の接待はここまで追い込まれたものではないにしろ、もてなしと気配りが出来なければ話にならないのは同じ。成功させるには、あくまで相手が気分を害さないマナーを身につけてこその接待だということをわかってもらうために、次の3つが最低限伝えていきたいポイントになるだろう。

接待で最低限押さえておきたいマナー

相手の好みを踏まえたうえで二次会まで計算に入れて店を選ぶ

当然ながら相手の嫌いなものをラインナップに加えない。それだけで相手に気を遣わせてしまうからだ。また二次会を遠くの店にしたり、用意しておらず行き当たりばったりというのも「準備不足」と見られてしまう。

お酒と食事のペースからお迎えからお見送りまで気を配る

接待は相手に気持ちよく時間を過ごしてもらってナンボ。食事やお酒のペース配分など、食事を楽しんでいけるように努めることが大事だ。また意外に抜け落ちやすいのが、お迎えとお見送りの配慮。店の前で待つ、終わったら最寄駅やタクシー乗り場まで見送ることで「大切に扱われている感」を感じてもらえる。

テーブルマナーは押さえておく

テーブルマナーというと、ナイフ・フォークの使い方のようなイメージがあるがそれだけではない。たとえばホスト側が上座に座らない(入口から見て最奥の席が上座、入口に近い席が下座)、会話が途切れないように話題を準備する、携帯電話を机に出さない(鳴動したら相手が気にする)という最低限のマナーには気を付けたい。

相手のことを慮っているという気持ち、姿勢を示すことで、信頼を獲得し相手に胸襟を開いてもらう。マナーも大事だが、この心意気を持った若手を育て、会社に有益な人材にしていきたいものだ。

緋宮栞那さん。饗応料理研究家・日本食文化研究家・管理栄養士としての活動をはじめ、世界に日本文化を広く伝える文化の橋渡し役として注目されている。

緋宮栞那さん。饗応料理研究家・日本食文化研究家・管理栄養士としての活動をはじめ、世界に日本文化を広く伝える文化の橋渡し役として注目されている。

徳川家から前田家に嫁ぐ姫のためにあつらえた特別な器の数々。細部にわたってきめ細やかな職人の仕事が、当時の食による交流の重要さを物語っている。

徳川家から前田家に嫁ぐ姫のためにあつらえた特別な器の数々。細部にわたってきめ細やかな職人の仕事が、当時の食による交流の重要さを物語っている。

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人事評価ナビ編集部

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