2017.09.21360度評価

真相究明! なぜアメリカ企業は警察関係者を登用したがるのか?

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現役の警察官が非番の日は、セキュリティガードのバイトをする。実はこれ、アメリカではそこまで珍しい光景ではない。

公務員の副業が認められていたり、州によっては警察の給料だけでは、とてもじゃないが暮らしていけない場合があったりと、警察関係者のバイトには色々理由はある。でも、そもそも、アメリカは「その道のプロ」の登用に積極的な風土があるということも影響が大きい。

企業にとっては、セキュリティ要員として警察経験者を雇っているというだけで犯罪の抑止力になる。当たり前だが、強盗も警察経験者が働いている所には行きたくないだろう。

そして万が一事件の被害にあった場合に、警察関係者が居ると居ないとでは警察の対応がまったく違うことも多々あるのだ。

こういった「その道のプロ」の活かし方は、なにもセキュリティのような「前職の延長線上にある」というストレートな関係だけにとどまらない。前職の延長線上だけが必要なら、職にあぶれた警察経験者をパートタイムで雇えばいい。あくまで前職を“活かす”という発想は、雇用の成功をうながすのだ。

例えば、元警察官を訪問販売のセールスで登用するという前職の活かし方もある。このケースだと、「警察関係者=営業経験がない」と紐づけてしまいがちだが、実はそうではない。

■警察時代に培った地域の公人としてのステイタス
■何かしらのトラブルが発生した場合の対応力
■セールス相手に与える安心感

警察官は、駐車違反の切符など誰も欲しくないモノを売りつけるプロだ。取り乱し、激昂する相手をなだめて話を聞かせ、納得させて違反切符を切る。これだけでも企業にとって警察経験者は“営業”にうってつけの人材だと分かるだろう。

日本では同じ職務における経験値やスキル、コネクションなどを以て 「即戦力」とみなすことが多いが、第一線で働く「その道プロ」は総合対応力そのものが高い人材が多いものだ。単なる「スキル」の発揮は当たり前として、個々の企業が抱える「課題」の「解決力」に重きを置くのがアメリカ流だと言える。

もちろん、いわゆる「コネとツテ」の要求も日本以上にシビアだ。「その道のプロ」として、明白かつ具体的な解決策の提示を求められる。そのニュアンスは顧問弁護士に近いと言えば想像しやすいだろうか。

場合によっては、チーム単位で動く警察組織の捜査官たちが、丸ごと一般企業からヘッドハントされたケースすらある。それは、何か事業を行う際、高いお金を掛けて何人も雇いゼロからチームを作るより、一人優秀で信用できる人材を確保し、“自分の部下は自分で探してもらう”システムが確立しているからだ。

「その道のプロ」を単なるスペシャリストとして評価するのではなく、コネもツテも解決策も持ち合わせたスペシャルな人材として評価する。人材は、見方を変えると「その道のプロ」であることもあるのだ。

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人事評価ナビ編集部

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