2017.09.21その他

クセもののまとめ方~新選組がタレントマネジメントをやったら

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人材開発計画をどう練っていくか。
これは人事担当者にとって、常に頭を悩ませる問題だ。

そんな中、近年話題になっているのがタレントマネジメントというキーワードだ。これは
社員が持っている強み(=タレント)を活かし、さらに伸ばすために、教育研修の機会の提供や、より活躍できる職場への配属をするという試みだ。

といっても、漠然としたイメージとなるので、今回は幕末に活動した剣士集団・新選組でこのタレントマネジメントが行われていたらどうなるかを、局長・近藤勇の目線でシミュレーションしてみたい。

登場するのは、新選組を代表する3名の隊士、土方歳三、沖田総司、永倉新八。

土方歳三は、近藤勇の右腕として活躍し、剣の腕と知謀ともども「鬼の副長」と異名をとった人物。新選組の中に厳しい規律を作り、掟破りには容赦をしない。新選組の風紀維持のために、自分から進んで憎まれ役にもなった。

沖田総司は、剣術の腕前において新選組の中でも飛びぬけて優れた剣士だったという。剣術の師である近藤勇を敬い、黙々と、時には冷徹なまでに任務を遂行。それでも、根は明るく、子供にも好かれる好青年だった。

永倉新八は新選組二番隊隊長として、沖田や三番隊隊長の斎藤一に勝るとも劣らずと言われていた。任務に熱くなりがちで、物事にがむしゃらに取り組むことから「がむしん(がむしゃらな新八)」と呼ばれていた。大変な頑固者だが、近藤らの信頼は厚かった。

このように、「土方=憎まれ上司だが切れ者」、「沖田=天才的な仕事ぶりだが子供っぽい」、「永倉=仕事にはまっすぐだがわがまま」という三者三様のスタイルが見て取れる。

ここで重要になってくるのがタレントマネジメントの本質だ。タレントマネジメントでは、次のような視点が求められる。

・個々の能力、才覚を信頼する
・結果に対して責任意識をしっかりと持たせる
・一部エリートに偏らない、人材すべての成長

こうした視点が、本人の成長意欲にもつながっていく。新選組においては、この点がクリアでき、適切なタレントマネジメントができていたのだろうか?

新選組は実力主義であり、幹部とされる隊長格に沖田のような若い剣士が抜擢されるなど、個々の能力を重視する点は認められる。また土方が作った厳しい規律を近藤が認めたように、新選組隊士としてふさわしくない場合には粛清もいとわなかった。この2点においては、タレントマネジメントとして優れた手腕を近藤が発揮していたと言えるかもしれない。

ただ、最後の一部エリートに偏らない、人材すべての成長という点では疑問符が残る。実は新選組は、倒幕志士との戦いによる死者数よりも切腹や暗殺などで粛清された隊士のほうが圧倒的に多い。

隊士は相互に信頼しあえず、常に内部抗争が絶えなかった。エリートだけに特化して重宝したというわけではないが、組織自体がまとまり、人材育成という視点が欠けていたことは否めない。

中には間者(スパイ)などがいたことなどもあり相互不信は仕方がなかったかもしれないが、この点をクリアできていれば、新選組のたどる歴史は、少しは違ったものになっていたかもしれない。

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人事評価ナビ編集部

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