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ダニングクルーガー効果とは?症状の事例や原因、対処法

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ダニングクルーガー効果は誰もが陥る可能性がある認知の歪みの一つです。ダニングクルーガー効果に陥っていると、自己評価が適切でなくなり、自分の成長を阻害する、周囲に悪い影響を与えるなどの可能性があります。
ここではダニングクルーガー効果とはどのような効果か、具体的な事例や原因、対処法について解説します。ダニングクルーガー効果に対処する際の参考にしてください。

ダニングクルーガー効果とは

ダニングクルーガー効果とは、認知バイアスの一種で、自己評価と実際の評価にズレが生じる現象です。
能力が低い人の場合は、実際の評価と自己評価がズレてしまい、自分を過大評価し、逆能力の高い人は自己評価を低く見積もる傾向にあります。

ダニングクルーガー効果の実験

心理学者である、デヴィット・ダニングとジャスティン・クルーガーの2人が行った実験で明らかになった現象です。この実験では、大学生に対して、テストを実施し、それについての自己評価を予想してもらいました。結果、成績が低い生徒ほど成績を高く見積もり、成績が高い生徒ほど自己評価を低くみるという結果になりました。
特に自己評価ばかり高く、実際の評価が低い人が多く見られることで、注目を集めています。

ダニングクルーガー効果の曲線

ダニングクルーガー効果は、以下の曲線で表現されます。

Kruger, J., & Dunning, D. (1999). Unskilled and Unaware of It: How Difficulties in Recognizing One’s Own Incompetence Lead to Inflated Self-Assessments. Journal of Personality and Social Psychology 77, 1121–34.を参考に弊社作成

縦軸が自信、横が知識や経験のレベルです。知識が少しついた頃は完全に理解したと思い、「自分が優秀だ」という思い込みに囚われます。しかし、そこから学びを進めると、その全体像を知り、「まだ全然足りていなかった」と落ち込み自信を喪失します。
さらに進めると、少しずつ自信を回復し、自己評価と自信が一致するようになります。

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ダニングクルーガー効果の事例

ダニングクルーガー効果では以下のような現象が起こります。
・自分を過大評価する
・勉強をしなくなる
・他者評価が適切にできなくなる
・困難に対処しにくくなる
・コミュニケーションに問題が生じる
次で具体的に解説します。

自分を過大評価する

ダニングクルーガー効果に陥っている人は、自分を過大評価する傾向にあります。わかりやすいのは自動車の運転です。免許を取り、数年運転したころは運転に自信があり、慎重さに欠ける運転をする傾向にあります。
しかし、このような運転に事故が多く、免許取得後3〜5年にかけてがもっとも事故が多いといわれています。
また、自己評価のズレから、他者評価を適切にできなくなることも問題です。

勉強をしなくなる

ダニングクルーガー効果に陥ると、勉強をしなくなります。自分が知識や経験が十分にあると錯覚することで、勉強する必要性をみいだせなくなるためです。
その反面自分に能力がないと思っている場合や能力が高い人の場合、必要な知識の量が不十分と認識し、このような現象はみられません。

困難に陥りやすくなる

ダニングクルーガー効果に陥っている人は、困難に陥る可能性が高くなります。自己認識と現実の壁に隔たりがあることで、能力を超えたタスクを抱えてしまいやすいためです。
また、他責傾向がある人の場合は、「問題の原因は他にある」と考え、適切な原因分析ができません。従業員がトラブルに対処できないことで、評価につながらず、不満を抱える可能性もあります。
その反面、ダニングクルーガー効果に陥っている人は、根拠なく難しいことに挑戦できるという側面もあります。そのため、困難に当たるのをあえて見守り、しかるべきときまで見守ることも選択肢です。

コミュニケーションに問題が生じる

ダニングクルーガー効果によって、自己評価と他者評価がズレると、コミュニケーションが取りにくくなります。特に客観的な判断が求められるビジネスで、問題になりがちです。
コミュニケーションに問題が生じることで、周囲から敬遠され、孤立する可能性もあります。

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ダニングクルーガー効果に陥る原因とは

ダニングクルーガー効果に陥る原因は、メタ認知能力が低いことが挙げられます。メタ認知能力とは、自分の能力を客観的に把握できる能力です。このメタ認知能力が下がる要因には以下のものがあります。
・原因追求が不十分であること
・フィードバックがないこと
・他責傾向が強い
次で解説します。

原因追求が不十分であること

ダニングクルーガー効果は原因追求をできていないと、陥りやすくなります。原因が把握できていない場合、原因を外に求め、自分から何かを改善しようとする気持ちにならないことが多いためです。
原因が適切に把握できていると、自分の責任がどこにあり、何をするべきか明確になります。そのため、ダニングクルーガー効果に陥りにくくなるでしょう。

フィードバックがないこと

フィードバックを受けた経験が少ないと、ダニングクルーガー効果に陥りやすくなります。周囲からフィードバックをもらう機会がないと、自分を客観視する機会が失われてしまうためです。
また、ダニングクルーガー効果に陥っている人は、フィードバックを受け入れにくいという傾向があります。

他責傾向が強い

他責傾向が強い人はダニングクルーガー効果に陥りやすくなります。何らかの問題があった場合に、「問題の原因は自分にはない」と考え、原因追求を十分にしないことがあるためです。
この結果、メタ認知能力が磨かれない可能性が高まります。また、今後の改善につながる気づきを得られず、成長しにくくなるでしょう。

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ダニングクルーガー効果への対処法

ダニングクルーガー効果に陥った従業員を放置していると、成長を阻害し、周囲にも悪い影響を与えます。ダニングクルーガー効果に陥った場合には、以下の対処法があります。
・認知の歪みを知ること
・自分に原因があると考える習慣をつけてもらう
・人との交流を多く持つこと
・フィードバックを多くもらうこと
次でどのような対処法か解説します。

認知の歪みを知ること

ダニングクルーガー効果は認知の歪みの一種で、誰でも陥る可能性があります。そのことを知り、自分を客観視できることがダニングクルーガー効果対策には大切です。自分が置かれている状況を客観視する習慣があると、ダニングクルーガー効果に陥りにくくなります。

自分に原因があると考える習慣をつけてもらう

自分に原因が考えると、ダニングクルーガー効果は改善しやすくなります。特に自分の能力が低い場合、自分の能力不足を原因にできず、他者に原因を求めがちです。
人事側としては、研修やOJT、メンター制度などの制度を活用すると、能力不足であると気づけるきっかけを与えられます。

人との交流を多く持つこと

人との交流の機会が増えることで、ダニングクルーガー効果に陥りにくくなります。他者との交流が多いと、新しい考え方に触れる機会が増え、自分の能力を客観視しやすくなります。
また、自分の考えが偏ったものである場合、それに気づく機会も増えるでしょう。特にその人との異なる考え方や視点を持っている人との交流を増やすことが効果的です。
社内の交流を活性化させる社内SNSの導入や、ITを使ったコミュニケーションツールなどを使い、交流しやすい体制を作ることも効果が期待できます。

フィードバックを多くもらうこと

ダニングクルーガー効果対策には、フィードバックをもらう方法が効果的です。ダニングクルーガー効果は他者評価を受けることで、他者評価と自己評価にズレに気づきやすくなります。
また、360度評価のように複数人から評価する制度を導入すると、客観的な意見がより多く取り入れられるでしょう。

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まとめ

ダニングクルーガー効果は誰もが陥る可能性があるものであり、放置しておくと、トラブルへの対処が遅れる、従業員の成長を阻害するなどの弊害があります。そのため、従業員が自分を客観視し、自分の能力を客観的に把握しやすい環境を整えることが大切です。
360度評価は従業員の上司や同僚など複数人からフィードバックをもらうことで、より自分を客観視しやすくなり、ダニングクルーガー効果に陥りにくくするのに役立ちます。


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HRコラム編集部

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