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プロスペクト理論とは?ビジネスでの活用方法について解説

2022.01.19 人材育成

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プロスペクト理論は行動経済学の理論の一つで、ビジネスの世界でも多く活用されている理論です。しかし、どのような理論でどう活用できるかわからない人もいるのではないでしょうか。
今回はプロスペクト理論とはどのような理論か、人にどのような影響を与えるのか、ビジネスでの活用方法について解説します。最後までご覧いただき、プロスペクト理論の実践にお役立てください。

プロスペクト理論とは

プロスペクト理論とは、理論で行動経済学の理論の一つで、「人の判断は、不確実性がある判断のとき、条件や状況によって、合理的な価値判断ができない場合がある」という理論です。ダニエル・カーネマンによって1979年に提唱されました。
ギャンブルや宝くじだけではなく、マーケティングや広告でも活用されている理論です。

フレーミング効果との違い

プロスペクト理論とよく似た理論として、フレーミング効果があります。フレーミング効果とは、物事の表現の仕方(フレーム)を変えることで、相手に与える印象が変わる効果です。この効果はプロスペクト理論に深く関わっていますが、言葉の表現の仕方にフォーカスが当たっている点に違いがあります。
たとえば、「成功率が98%の投資」と、「失敗率が2%の投資」は、成功率でみると変わりませんが、前者の方がよい印象を受ける人が多いでしょう。広告やマーケティング、コピーライティングでよく活用される効果です。

プロスペクト理論の柱

プロスペクト理論の基本的な考え方は、人は確率の認識を状況や条件によって歪んで認識してしまうということです。プロスペクト理論はわかりにくい考え方ですが、以下2つの柱を理解すると、イメージが掴みやすくなります。
・価値関数
・確率荷重関数

価値関数とは、価値の感じ方のズレを示します。人が感じる価値と客観的な価値にはズレがあるという考え方
です。
確率荷重関数は、確率の感じ方の歪みを示す関数です。成功確率が高いときには失敗する確率を重視する、成功確率が低いときには成功する確率を重視する傾向にあるという傾向を表します。
人によってこれらの関数が程度価値判断に影響するか違いはありますが、多かれ少なかれ影響を受けています。

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プロスペクト理論の事例

プロスペクト理論の事例は日常の至るところにあります。具体的には以下のものです。
・宝くじ
・ギャンブル
・投資

宝くじは当選確率が非常に低く損をする可能性が高いものの、当選した場合1億円など見返りが非常に大きいため、買ってしまう人がいます。これもプロスペクト理論が働いた事例です。
ギャンブルや投資もプロスペクト理論が大きく関わる事例です。利益を出している場合には、リスクをより実際の確率以上に恐る傾向にあり、逆に損をしている場合には損を取り返すために、成功確率を実際の確率よりも高く見積もる傾向にあります。
またビジネスでもプロスペクト理論は有用です。商品の価格設定やサービスの内容、マーケティングや広告などでも利用されています。

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プロスペクト理論が人に与える影響

プロスペクト理論によると、人は確率通りに行動せず、状況や条件によって確率を歪めて解釈します。大まかに以下のような傾向があるといわれています。
・人は損失を回避する傾向がある
・それまでの状況によって、判断が変わる
・扱う金額で損得の考え方が変わる

次で詳しく解説します。

人は損失を回避する傾向がある

人は確率による期待値以上に、損失を回避しようとする傾向にあるという、損失回避の傾向があります。
たとえば、「①:コインを投げて表が出れば10,000円損をするが、裏が出たら損をしない」、「②:無条件で4,000円失う」という2種類の選択肢があった場合を考えてみましょう。
期待値で見れば②を選ぶ方が確率として損をする可能性が低いのですが、実際には①を選ぶ人が多いといわれています。これは、人が損失が出るのを嫌い、損をしない可能性がある方を重視する傾向があるためです。
また、借金がある場合、確率が低くてもギャンブルや投資に手を出してしまうことも、損失回避性が関わっています。

それまでの状況によって、判断が変わる

それまでの状況によって、判断が変わる参照点依存性という性質があります。ギャンブルで、「途中まで50,000円勝っていたが最終的に10,000円の勝ちになった」「途中まで50,000円負けていたが最終的に10,000円勝った」という場合、最終的な結果は同じですが、後者の方がよい結果だったという印象を与えます。

このように物事の損失の判断はその時点の状況によって捉え方が変わります。

扱う金額の大きさで損得の考え方が変わる

扱う金額が大きくなると、損得の感じ方が変わる現象があります。これが感応度逓減性という性質です。安い買い物の場合、数10円の違いでも、気になる傾向にあります。マイホームなどのような何千万もする買い物の場合、数10万円のオプションが些細な違いに感じる傾向にあります。

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プロスペクト理論の活用方法

プロスペクト理論は日常の至るところで活用でき、ビジネスでも応用可能です。ここではどのような場面でプロスペクト理論が活用できるか紹介します。

損したくないという気持ちを利用する

人は損を回避しようとする気持ちを利用すると、人の行動を誘導しやすくなります。
限定価格、期間限定などのような条件付けもその一つです。「今契約すると、10,000円割引します!」のような広告を見かけることも多いのではないでしょうか。
限定にすることで、「今を逃すと損をしてしまう」という心理が働き、あまり必要としていないものでも、購入する可能性があります。期限付きのポイント付与や返金キャンペーンも方法の一つです。このテクニックは「フィア・アピール」と呼ばれています。
また、商品を使わないことでの損を強調する方法もあります。「このサービスを利用しないと、将来大変なことになります」とPRするテクニックです。保険や化粧品、金融商品などの広告でよく使われます。

リスクを取り除く

人は損失を回避したいという性質を利用し、損やリスクを取り除くことで、購入や契約を促しやすくなります。これがリスクリバーサルというテクニックです。具体的には以下のものがあります。
・返金保証を付ける
・無料お試し期間の実施
・修理補償

これらの要素があると、「失敗したとしても安心できる」と感じ、顧客の購入を促しやすくなります。特に通信販売など、目で商品を確認できないものについてはより重要なテクニックです。

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プロスペクト理論を人材育成に取り入れる

プロスペクト理論は人材育成にも応用できる理論です。どのように取り入れられるか紹介します。

チャレンジを容認できる環境作り

目標に対して、従業員が失敗する可能性が高いと感じている場合、モチベーションが下がる場合があります。その場合は、フォローを行い、目標までに必要な行程を整理する、目標の修正を行うなどすることで、モチベーションが高められるでしょう。

給料や人事制度への活用

給料体系や人事制度の設計にプロスペクト理論は応用可能です。
たとえば、チャレンジに失敗した結果昇進や昇給に悪い影響を与えると、チャレンジしない傾向が強まってしまいます。人事制度や給料制度を改正し、チャレンジの結果がよい影響を与えることを強調すると、従業員がリスクを恐れずにチャレンジしやすくなります。
人事制度や給料体系を、合理的な観点だけではなく、プロスペクト理論の観点から分析すると、課題が見えてくるかもしれません。

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まとめ

プロスペクト理論は「人は確率を状況に応じて歪んで認識をしてしまう」という理論です。具体的には損失を回避してしまう性質、そのときの状況に応じて確率を誤って認識してしまう性質などがあります。
プロスペクト理論はマーケティングをはじめ、ビジネスの場面でも多く利用されている理論です。ぜひ今後のビジネスで活用してみてください。


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HRコラム編集部

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