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ピープルマネジメントとは?注目される背景やその効果、導入ポイントについて解説

2022.01.29 人材育成

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かつては牽引力の強いリーダーのもとにチームが組み立てられ業績を上げていく姿が多くの企業で見られましたが、現在ではあまり機能していないケースがよく見られます。
時代が急激に変化を続けるため、従来型のヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源を管理しながら組織の成果を引き出し、リーダーやマネージャーが管理・監督を務めるマネジメントが立ち行かなくなってきているのでしょう。
そこで注目を集めているのがチームメンバー一人ひとりの力を引き出す「ピープルマネジメント」です。
今回は、「ピープルマネジメント」について解説します。

ピープルマネジメントとは?

ピープルマネジメントとは仕事自体の成果ではなく、メンバー一人ひとりに向き合い、仕事におけるパフォーマンス、モチベーション、エンゲージメント、キャリアなどを含め、その一人ひとりの成功や成長にコミットするマネジメントのことです。
人(メンバー)を強めて組織としての成果と向上を促すマネジメントです

クルト・レヴィンの法則

クルト・レヴィンとは人は達成できなかった事柄や中断している事柄を、達成できた事柄よりもよく覚えているという現象「ツァイガルニク効果」の研究や「境界人」の概念の提唱で知られるドイツの心理学者です。
彼は「人が取る行動は、人間の特性と環境とが相互に作用して生じるものであり、B=f(P・E)」という論を唱え、これを「クルト・レヴィンの法則(場の理論)といいます。
 ・B=Behavior(行動)
 ・f=Function(関数)
 ・P=Personality(人間性、個性、人格、性格、価値観など)
 ・E=Environment (周囲の状況、人間関係、風土など)
レヴィンは人の行動はその人を取り巻く環境の影響を受けると述べており、そのときの周辺環境が異なれば、人は異なる行動を取るということです。これは、環境(場)に限らず、周囲の人間関係や上司なども影響する人と考えることができます。
同じ環境下であっても、接する人が変われば取る行動は変わり、また、同じ人でも環境が変われば取る行動は変わってくるということです。

従来のマネジメントとの違い

従来型のマネジメントで、「人」に向き合うものとして、従業員の持つスキルや経験を最大限に活かすために配置や育成を戦略的に実行するタレントマネジメントが重視されてきました。そのため、従業員一人ひとりの状況をデータ化して管理や分析ができるツールも活用されています。
これに対し、ピープルマネジメントは、マネージャーやリーダーの役割として、メンバーとなる従業員と向き合い、伴走し、一人ひとりが持つ可能性を引き出すことに重点が置かれています従業員一人ひとりのエンゲージメントやモチベーションが高い状態で維持できるようにサポートし、従業員一人ひとりの成功にコミットすることで成果の最大化を目指す、という単なる管理だけでは終わらないマネジメントといえるでしょう。

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ピープルマネジメントが注目される背景

なぜ、「ピープル・マネジメント」が注目されるのでしょう。

ビジネス環境の大きな変化

終身雇用制度が機能しなくなり、ダイバーシティの推進、海外からの人材流入、急激なテクノロジー、インターネットの発展に加え、AI技術の発達と技術面の革新が続き、業績向上に向けての手法の変化と、目まぐるしくビジネスの在り方も変わり続けています。
ここにきて、リモートワークの拡大で集合型として勤務していた働き方さえも大きく変化しました。オンラインを通じてメンバー全員が繋がっていても、実際に会ってマネジメントするのとは、違うものが多くあります。

価値観、働き方の多様化

現在、ミレニアム世代、Z世代といった新しい価値観を持った働き手が登場し、そのほかにも多様な価値観と多様な働き方が認められる時代となりました。転職市場でも様々な形態で求人が出されるようにもなっています。
採用のシーンから多様となっている現在では、従来のような画一的な人材育成は難しく、また、違った雇用背景を持つ従業員同士が共存・共栄の関係を維持するためには、それぞれの良さを引き出し、違った背景をもつもの同士でも高いエンゲージメントを維持し、良い文化を作り上げていく必要があります。

雇用の流動性

終身雇用が当たり前であった時代から大きく変わり、転職サイト、新卒正社員採用以外の求人サイトが多くなったことに象徴されるように、一つの職場にこだわらない流動的なキャリアビジョンを意識する人が多くなりました。
これに合わせ、雇用も流動的となり、転職でキャリアアップとキャリアチェンジを実現させる人も、同じ会社で勤務はするものの状況により雇用契約の内容を変更する人も増えてきています。
中途採用者の入社時期もまちまちとなり、一斉研修的な育成はますます難しく、イーラーニングでの研修の導入が難しい場合は、現場でのOJTを中心にした育成が主流となりがちです。

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ピープルマネジメントでマネージャーの役割が変化する

従来のマネージャーポジションは、強いリーダーシップによる牽引するような行動姿勢と目標数値に向けての実数管理が主流でした。
現在は流動的になりがちな人材を留保するためにも、マネージャーの役割は従業員個々人との関わりを密接にし、個人の能力とモチベーションを引き上げる役割となることが多くなりました。
この環境下では、マネージャーがメンバーの伴走者となるピープル・マネジメントの効果が期待できます。

マネージャーはメンバーの伴走者

2021年夏季パラリンピックにてパラアスリートのひたむきな努力と逆境を乗り越えるしなやかな強さに心を打たれた人も多いでしょう。
その中で、マラソン競技で互いに信頼関係を築き、パラアスリートをエスコートするガイドランナーの存在は注目を浴びました。
ピープル・マネジメントでのマネージャーの役割は、このパラリンピックのマラソンでのガイドランナーに近いものをイメージしていただく方がわかりやすいでしょう。
メンバーレベルでは、会社が掲げるヴィジョンが必ずしも鮮明に見えていない場合も少なくありません。そのような中でもメンバーが最大限のパフォーマンスと、それを発揮するためのモチベーションを引き上げ、細かな異変に気づきサポート役兼ガイド役としての伴走者となる必要があります。

マネジメントの量と質の改善がカギ

従来のトップダウン型のマネジメントでは、メンバーとマネージャーは年に数回のフィードバックということが多く、場合によっては年一回の人事評価・人事考課のときにだけフィードバックという中小企業も少なくありません。
しかし、ピープル・マネジメントでは、メンバーの細かな変化にも気づき、都度、適切なフォローやサポートで、エンゲージメントにもフォーカスした接し方が重要になります。
当然、マネージャーとメンバー間の関係性を適度に密な状態に保つため、面談の数、フィードバックの量も多くなります。合わせて、そのフィードバックの質も問われます。
マネージャーはメンバーの今のスキル、状態だけでなく、メンバーが抱え持つニーズを引き出し成長と目標達成へのステップをともに進んでいけるようにしなくてはなりません。

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ピープルマネジメントの効果

ここでは、ピープル・マネジメントの効果について解説します。

メンバーの自立性向上

ピープル・マネジメントの効果として、まず挙げられるのが「メンバーの自立性の向上」です。細かなフィードバックでメンバー一人ひとりが自分の役割と自分が求める成果への達成の度合いを感じやすく、モチベーション高く業務に取り組みやすくなります。

メンバーのエンゲージメントの向上

次に、企業への所属の意識、愛着の気持ちを表す従業員エンゲージメントを高める効果が期待できます。企業ヴィジョンとメンバーの目線との間には距離が生まれやすいものですが、マネージャーによる寄り添うマネジメントにより、その距離がぐっと近くに感じ、結果、会社と個人とのつながりをメンバーが実感しやすくなります。

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ピープルマネジメント導入のポイント

ここではピープル・マネジメント導入のポイントを解説します。

見えない内容のマネジメント

いきなり上司が部下の伴走者として、といっても、すぐに機能することは期待できません。
まず、マネジメントすべき内容を洗い出す必要があります。
従来型のマネジメントで必要だったものも、手法を変えると不要となるものもあります。
その上で、従業員一人ひとりと向き合うために必要とするアクションを確認します。これは適切なコミュニケーションを確立するために必要なステップで、従業員の勤務に向ける姿勢や能力・成果向上へのモチベーションといった数値化が難しい部分の成長を見える化する手順の一つになります。

公平な評価システム

ピープル・マネジメントで心配となるのが、マネージャーが全ての部下に公平性を保ってマネジメントできるか?ということです。
マネージャーの感情に左右されず、従業員それぞれに満足度を高めるためにも360度評価を導入するなどで、公平性の高い評価システムの導入を検討する機会とも言えるでしょう。

対話で引き出す評価

ピープル・マネジメントでは従業員個々の内面にあるニーズを引き出すことも大切です。
適切なタイミングで定期的に1on1ミーティングを取り入れ、対話を重ねて信頼関係を育てながら、意見を自然に引き出す環境と、お互いに適切な評価をし合える体制づくりも大切です。
この体制が整うとリアルタイムなフィードバックが可能となり、成果と成長の確かな手応えと改善点の早期発見の利点を従業員が感じ取り安くなり、これがモチベーションアップ、自分で考える自立した人材育成へとチーム、組織を導きます。

導入の手掛かり

ピープル・マネジメントの導入時に障壁となるのが、従業員が自分の中に閉じこもってしまい、必要な分ですら内面の開示をしないことです。
自分自身の主張を適切に外に出せるように、アサーションについて学ぶ機会も用意することをお勧めします。
下記の関連記事もご参照ください。

参考:アサーションとは?主張的なコミュニケーションを身に着けよう
参考:on1とは?その効果と実施のポイントは?

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まとめ

今回は、ピープル・マネジメントについて、その内容と導入におけるポイントを解説しました。
一人ひとりが自立して組織を支える環境を作ることができれば、変化の激しさに柔軟に対応し、成長を続けられる従業員と企業の二つを手に入れることができるかもしれません。


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HRコラム編集部

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