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人材の無能化を防止するには?ピーターの法則を考える

2021.09.20 人材育成

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「この人、なんでこのポジションなのだろう?」と能力に対して疑問を持った上司が、実は、現場ではバリバリに実績を上げていたと聞いて驚いた、というような経験をしたことはないでしょうか?
能ある鷹は爪を隠す、という雰囲気ではなく、今目の前にいる人は明らかに無能に見えるのに、、、。
組織の構造上の問題から発生する「ピーターの法則」が起きているのかもしれません。
今回は、この「ピーターの法則」について解説します。

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「ピーターの法則」とは

「ピーターの法則」とは、ローレンス・J・ピーターがレイモンド・ハルと共同で発表した著書「ピーターの法則」にて提唱したもので、組織に属する構成員はその全員が能力を進展させ続けなければ、いずれ組織は無能化し、機能が難しくなるという法則です。

優秀な人でも昇進し続けるうちに能力の限界に達し、いつしか無能になる

ある業務で成果を上げ、昇進した人物がいたとします。昇進した先のポストでその人物が有能な人物として成果を上げられるか?というと、そうとは言い切れません。
昇進に合わせ、常に成果を上げ続ける人もいるかもしれませんが、そこには限界があり、いずれはその人物の限界点に達し、限界点を達したポストにおいては無能化する、ということです。

無能な人は今の地位にとどまり、組織が無能な人ばかりになる

成果を上げ続ける人が昇進を続ける一方で、すでに限界を迎えている無能な人たちは、現在の立ち位置に留まり続けます。前述のように、昇進を続ける人たちも限界を迎え、そのポストにて無能化してしまうと、やがて、どの階層も無能な人で埋まってしまい、組織全体が無能な人に溢れた状態となってしまうことになります。

まだ限界に達していない人によって組織は機能する

限界に達し、無能化した人たちが今のポストに落ち着き、それぞれに自己成長を止めてしまうと「ピーターの法則」では言っています。そうなると、まだ成長の可能性を残した、昇進の余地のある人たちの成長意欲で組織は動くとしています。

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「ピーターの法則」が発生する原因

では、ピーターの法則が発生してしまう原因を見ていきましょう。

人が無能化するステップ

与えられた仕事、ポジションで成果を出し、能力が認められ次のポジションにステップアップするのが出世のプロセスです。しかし、今の仕事やポジションで成果を上げられる能力と、次のステージで必要とされる能力とは必ずしもイコールとは言えません。

昇格が引き起こす無能化

昇格した先で求められる力は、その下の階層で必要とされていた能力にプラスαが加わったり、または全く別のマネジメント力であったり、企画力が必要とされる場合が多くあります。成果を理由に昇進することにより能力のミスマッチが発生し、社員の成長が止まり、無能化が始まります。

日本では無能な管理職が生まれやすい?

目標、ノルマありきで努力する「現場叩き上げ」で出世するタイプがピーターの法則に当てはまりやすいとされています。勤続年数により、自動的に昇格が起きてしまう、これも日本的であり、社員の成長を止め、無能化させる要因となります。

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昇格による能力評価は正しいのか?

この業務でこの成果を上げたから、その業務を行うグループのマネジメントを、というのが昇格・昇進の流れで多く取り入れられています。しかし、ここまでピーターの法則を見ていくと、その流れには疑問を持ってしまいます。

名プレイヤー=名監督とは限らない

プレイヤーとしては超一流でチームを栄光に導いた実績を持つ選手が、監督のポジションで結果を出せない、というケースがスポーツの世界ではよく見られます。
現場で必要とされる能力とマネジメントで必要とされる能力は明らかに違いますが、プレイヤーとしての成果を評価されて、監督としてのマネジメント力の評価ではないところで評価が決まり、監督へと引き上げられてしまうことに原因があります。

プロフェッショナル人材と管理人材の適正

ある業務において専門的な能力を発揮する人物が、同様の社員を束ね、マネジメントする人材として適した能力を持っているか?は、その業務だけでは測ることができません。
専門性の高いプロフェッショナル人材と、プロフェッショナル人材の能力を活かし、マネジメントする管理人材では備えておくべきスキル、知識などが大きく違います。また、それに向けての能力開発で必要とされる教育も全く異なります。

評価の切り口で生まれる無能化の可能性

人事評価のエラーは「ハロー効果」と呼ばれる認知バイアスが引き金になることが多々あります。例えば、優秀な大学を卒業した人は、仕事で出した成果とは別の評価要素がバイアスとなって、そもそもの業績評価に上乗せの評価が発生してしまうというものです。
これは、反対側の効果に反映されることも多くあります。

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「働かないおじさん問題」と対策事例

ピーターの法則が日本企業の中で如実に見えるのが「働かないおじさん問題」でしょう。

「働かないおじさん」とは?

「向上心を持たず、出世意欲もなく、現状維持のまま定年まで会社に居続けようとする」
「働かないおじさん」を定義づけるとするならば、このような表現になるでしょう。大きな会社になるほど、この「働かないおじさん」の発生率は高いのでは?とされています。年功序列の社会とはいえ、役職のポストには限りがあるため、出世する道が頭打ちとなり先の未来を描けない人材、ということになります。

黒字経営なのに早期退職に踏み切った味の素の事例

経営危機を迎えていない企業での相次ぐ希望退職の実施が話題となってきています。その代表例として味の素がよく挙げられています。希望退職者を募集する理由として「事業環境の激しい変化のなかを勝ち抜いていくため、黒字である今だからこそ構造改革を進めていく必要がある」と発表されています。

「雇用を守るため」という大義名分が許されないのが今

従来、一定の年次に達したら、それなりのポストを用意するのが当たり前とされていましたが、これは企業側の体制の問題だけでなく、従業員側もそれが当たり前と考えているから、という理由もあります。
しかし、「雇用を守るため」という大義に縛られ、社員の能力開発、組織開発を進められない状況を良しとせずに、労働市場の活性化につなげるスマートが経営者も最近では増える傾向にあります。

安易な対策は有能な人材から退職する?

人材の無能化を回避するために実力主義、成果主義の徹底を急ぐのは安易すぎます。フォロー、育成体制が整わない状況でのこのような行動は、ポストについている社員からメスが入るので、成長のキャリアプランを自分で描いている優秀な社員から退職していく恐れがあります。

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「ピーターの法則」の解決方法と対策

では、「ピーターの法則」を回避する解決法を考えてみましょう。

人事評価の適正化と基準の明確化

人数が限られている中小企業では、評価が属人化してしまいがちになります。360度評価システムなど多面的に社員を評価するシステムを導入し、成果などの一面だけを切り取る評価から離れる必要があります。また、それぞれのポストに必要とされる基準を明確にすることと共に、昇格なしで昇給のみという対応も有効です。

組織開発をベースにした人材登用と降格基準

ポジションに見合った成果が得られない場合は降格も必要です。しかし、降格は多く社員のモチベーションを下げ、不当性を感じさせるケースが多いため、明確な基準を設けることが重要です。

セカンドキャリア支援と能力開発

適正な人事評価と昇給・昇格・降格基準とが機能するようになると、社員の成長を引き出す能力開発が必要になります。また、成長を続ける社員であるために、今の立場に限らず、広くセカンドキャリアまで見据えた人事・支援制度も企業に求められるようになってきます。

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まとめ

今回は「ピーターの法則」とその対策についてを解説しました。
社員個々の「のびしろ」の維持が組織の無能化を回避する一番の対策でしょう。
360度評価システムによる多面的な人事評価、
それによる適正な配置、能力開発に益々、注目が集まりそうですね。

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HRコラム編集部

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