360度評価の効果を高めるコツは「フィードバック」にあり!
複数の関係者の視点から対象者の日常行動を評価し、本人の行動改善を促す360度評価。上司が一方的に部下を評価するのではなく、部下が上司を評価することを筆頭に、様々な立場のひとからの多面評価でフィードバックを得られる仕組みです。
360度評価の効果を上げ、人材育成を促進するためには、評価実施後の「フィードバック」の捉え方がとても大切です。今回は360度評価の効果を高めるコツをご紹介します。
360度評価後のフィードバックはなぜ必要なのか
360度評価は「能力評価」ではなく、「行動観察」です。自分の行動が周囲にどの程度伝わっているのかを測定する方法です。ですので、フィードバックによって「あなたの行動は周囲に伝わっています/いません」ということを伝え、本人に「気づき」を与え、行動を変えるように促すことが必要となります。
認知的不協和が発生しやすいため、読み解き指導が必要
自分は頑張っているつもりなのに周囲の評価が低いと、「周囲はぜんぜんわかってくれない!」と評価が低い事実を否定してしまいやすくなります。
人が自分の中で矛盾する「新しい事実」を突きつけられた時に感じる不快感のことを認知的不協和と言います。この認知的不協和を解消するために、人は
①自身の態度や行動を変える
②「新しい事実」を否定する
のどちらかの行動をとるとされています。
認知的不協和の解消のために、自身の態度や行動を変えるという選択が取れるようにフィードバックを行い、レポートを正しく理解して自分の「実態」をきちんと把握することができるようにすることが大切です。
360度評価の効果を最大化させるため
360度評価の効果を実感できず1度でやめてしまう企業の多くはフィードバックがおろそかになっている傾向があります。
結果を受け、本人が前向きに結果を捉えられるようフィードバックを行い、きちんと目標をたてて行動改善し、その評価として再び360度評価を行う、というサイクルを定着化させることが、360度評価の効果を最大化させるために必要です。
→失敗しない!360度評価(多面評価)のメリット・デメリット
どんな内容をフィードバックするのか
本人の自発的なアクションを促すには、本人に結果を渡すだけではなく、フィードバックが必要ということはおわかりいただけたかと思います。フィードバックを行う際には、読み解き方を伝えるフィードバック研修を活用したり、行動を振り返るための1on1を設定することで、360度評価の効果をより高めることができます。フィードバックで伝えるべき内容やフィードバック後の360度評価の活用方法についてご紹介します。
360度評価は「能力評価」ではなく「行動観察」である
結果が低かった場合、「あなたの行動が周囲に伝わっていない」だけということを認識させることがフィードバックでは重要です。能力が低いと評価されたのではない、行動が周囲に伝わっていない、このままではもったいない、意識して行動改善すればよいという気づきを与えましょう。
360度評価の読み解き方を学ぶには、フィードバック研修を活用するのも良いでしょう。まずフィードバックレポートのデータの見方やフィードバックがもたらす効果について、解説が行われますので、360度評価の理解や浸透具合に合わせてこういった研修を活用し、360度評価を組織の活性化や人材育成につなげましょう。
結果をもとにアクションプランを設定する
結果を受けて、明らかになった問題点をピックアップします。
課題はなにか?その原因はなにか?を結果レポートをもとにしてまとめ、行動改善にむけた対策(アクションプラン)を検討します。この一連の流れは被評価者の行動改善を飛躍させます。
また、アクションプランを立てる際には「何をすべきか」という具体的な行動目標に落とし込むことが重要です。
立てたアクションプランを日常で確認する
アクションプランを立てっぱなしにして、思い出すのは次回の360度評価のとき…では意味がありません。
職場のメンバーと目標を共有し合ったり、都度上司や同僚、部下からもアドバイスをもらうなどして、行動改善の目標を常に意識してやる気を継続させることが重要です。1on1や中間面談などを設定して本人が行動を振り返る機会を用意しましょう。
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(2019.02.26追記)