ジョブ型雇用とは?メンバーシップ型雇用との違いを徹底解説!

2020.08.13 働き方改革

「ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用の違いって何だろうか」
「ジョブ型雇用って、どんな特徴があるの」
と気になっていませんか。
ジョブ型雇用の特徴として、時間ではなく成果で人材を評価するという特徴があります。
この記事を読めば、ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用の違いについて理解することができ、自社に導入するかどうかを検討することができます。
ジョブ型雇用導入について悩んでいる方は、ぜひ、最後まで読んでいって下さいね。

ジョブ型雇用とは?

ジョブ型雇用とは、スキルを重視した採用方法で人を採用し、処遇することを指します。
人材を学歴や将来性、モチベーション(意欲)などを総合して評価するのではなく、採用時から一貫して仕事のスキルだけで人材を採用し、雇用中もスキルに応じて給与などを決定します。
勤続年数なども関係なく、あくまでも成果や能力で人材を処遇することになります。

ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用の違い。時間ではなく成果で評価。

「ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用の違いって、どんなところにあるのだろうか」と気になりませんか。
具体的には、以下のような違いがあります。
・メンバーシップ型雇用は勤続年数で昇給等、評価基準が年数によって決められることが多い
・ジョブ型雇用は成果で評価し、仕事能力や仕事の難易度で給与を決定
それぞれについて解説します。

メンバーシップ型雇用は勤続年数で昇給等、評価基準が年数によって決められることが多い

メンバーシップ型雇用においては、勤続年数などに応じた昇給等、評価基準が年数で定められることが多い傾向にあります。
毎年の労働組合の春闘などでも見ることができるベースアップの有無や、昇給の金額決定などでも分かるように、日系企業では、勤続年数に応じて給与がアップする傾向にあるためです。
労使関係において、これまで長く日本企業で一般的だった雇用体系がメンバーシップ型雇用といえます。
ジョブ型は勤続年数などは関係なく仕事の成果でのみ評価するため、勤続年数による昇給などは最も馴染まない考え方だといえます。

ジョブ型雇用は成果で評価し、仕事能力や仕事の難易度で給与を決定

ジョブ型雇用は成果で評価をし、仕事能力や仕事の難易度で給与を決定します。
ジョブ型雇用はメンバーシップ型雇用とは異なり、年功序列で勤続年数で給与が上がっていくのではなく、処理した仕事の難易度・数・役割に応じて給与が支払われる仕組みとなっているためです。
メンバーシップ型雇用が同じ会社に長く勤務するだけで昇給することが可能であるのに対して、ジョブ型雇用は成果を出してポジションを上げない限り、給与アップは難しくなります。

ジョブ型雇用が求められる理由

「なぜ急にジョブ型雇用が注目されているの」と気になりませんか。
ジョブ型雇用が求められる理由として、以下の理由があります。
・同一労働同一賃金施行。ジョブ型雇用に移行しないと、訴訟リスクを抱えることも
・ジョブ型雇用の拡大。コロナ対策において成果で評価せざるを得ない
それぞれについて解説します。

同一労働同一賃金施行。ジョブ型雇用に移行しないと、訴訟リスクを抱えることも

厚生労働省によると、2020年4月から大企業には同一労働同一賃金という法律が適用されています。
中小企業には2021年4月から同一労働同一賃金が適用されます。
→参考:厚生労働省 働き方改革特設サイト

同一労働同一賃金とは、雇用形態を問わずに、仕事内容で給与を決定しなさいという趣旨があります。
これまではパートタイム従業員が正社員と同じ仕事をしているのにも関わらず、正社員にはボーナスがあり、パートタイム従業員にはボーナスなしという企業もありましたが、雇用形態による賃金差別が通用しなくなります。
つまり、仕事内容に応じて給与を決定する仕組みを持たなければ、法律違反として企業が訴訟されるリスクを負うことになります。

ジョブ型雇用の拡大。コロナ対策において成果で評価せざるを得ない

コロナ対策においてリモートワークが増加しました。
通常時には、社員を出勤している状態で態度や仕事への取り組み方など、成果以外での評価を出来る要素がありましたが、リモートワークでは部下の様子が見えないため提出された成果をベースにして評価をつけるしかありません。
そのため、ジョブ型雇用を導入し、成果だけで純粋に社員を評価する制度が必要となっています。

ジョブ型雇用の短所・デメリット

ジョブ型雇用にはデメリットが多く、ジョブ型雇用は日本人には合わない、とよく言われることがあります。
具体的には、以下のようなデメリットがあります。
・これまでの昇給基準見直しで実質減給になる社員が続出する
・経験者以外を採用しにくくなる
・社員を解雇しなければならない場面も出る可能性が高い
・契約外の仕事は依頼できなくなる
それぞれについて解説します。

これまでの昇給基準見直しで実質減給になる社員が続出する

メンバーシップ型雇用においては、会社に長く勤続していれば、高い給料を得ることが約束されていました。
しかし、ジョブ型雇用は純粋に成果で人材の評価決定を行うため、結果的には昇給できない社員も出る可能性があります。
昇給ができなくなれば、実質賃金が下がり減給となる社員が出ることになります。

経験者以外を採用しにくくなる

採用活動においても、経験者以外を採用にしくくなります。
理由として、ジョブ型雇用ではスキルを持っていることが前提となるためです。
潜在能力の高いとされる若者を雇用することが難しくなります。

社員を解雇しなければならない場面も出る可能性が高い

ジョブ型雇用では、メンバーシップ型雇用のように新卒一括採用から定年まで社員を処遇し続けることが難しくなります。
企業が求める水準を満たさない社員がいる場合、解雇などの強硬措置を取らざるを得なくなる可能性があります。
かなりシビアな判断を求められる可能性があります。

契約外の仕事は依頼できなくなる

ジョブ型雇用では仕事範囲を会社が指定して、特定のスキルをベースに人を採用・処遇します。
そのため、契約外の仕事は社員に依頼できなくなる可能性があります。
日本のメンバーシップ型雇用の仕事の進め方とは大きく異なり、社員には業務依頼範囲を超えた仕事は断る権利が発生するということです。

ジョブ型雇用のメリット

「ジョブ型雇用にはどんなメリットがあるの」と気になりませんか。
ジョブ型雇用には、以下のメリットがあります。
・成果が明確にできる
・ハイレベルな経験者を優先して採用できる
・社員の専門性を磨くことが可能
それぞれについて解説します。

成果が明確にできる

ジョブ型雇用では、成果を明確にすることができます。
成果と給与を連動させることで、能力の高い社員はさらにやる気をだし、仕事をすることができます。
優秀な社員が会社に残り続けるため、業績アップの可能性も高くなります。

ハイレベルな経験者を優先して採用できる

ジョブ型雇用では採用活動において、ハイレベルな業務経験者を採用することができます。
成果や能力に応じて給与を掲示できるため、実力のある人材の募集を行うことができるためです。
良い人材を採用出来れば、企業の業績アップが見込めます。

社員の専門性を磨くことが可能

メンバーシップ型雇用とは異なり、ジョブ型雇用では、社員の専門性を磨くことが可能です。
メンバーシップ型雇用では様々な部署に異動を重ねて勤続年数を上げてから昇格させるのに対して、ジョブ型は特定の部署での仕事のスキルによって評価を行うためです。
部署異動などは出来なくなる代わりに、社員の専門性は高くなります。

ジョブ型雇用の事例。ジョブ型雇用を採用した富士通

日経新聞によると、ジョブ型雇用の事例として、富士通が注目を集めています。

→参考:日経新聞 富士通、「ジョブ型」人事制度を導入 幹部社員から
高度IT人材、年収2500万~3500万円想定

労働組合に入っていない管理職から適用が開始されるということです。
労働組合に加入している一般社員への適用は難しいですが、管理職は非組合員のため、開始しやすいところからスタートするということです。

ジョブ型雇用へのモデル転換はすぐには難しい

ジョブ型雇用へのモデル転換はすぐには難しい可能性があります。
理由として、労組の同意を得られるのかという問題があるためです。
日経新聞では日立の春闘について報じられていますが、2024年までに一般社員への理解と適用を目指すと労組の委員長が発言したということです。
→参考:日経新聞 「ジョブ型」への道のり遠い? 日立労担が春闘を総括

既得権である正社員の昇給などを崩すことは当面難しいともいえるため、すぐに導入することは難しい可能性が高いといえます。

ジョブ型雇用の導入は、メリットデメリットを見て慎重に判断しよう

ジョブ型雇用の導入は、メリットデメリットを見て慎重に判断するようにしましょう。
特に会社内に労働組合がある場合、労組との調整は慎重に行う必要性があります。
いきなり全社員に対してジョブ型雇用に移行するのではなく、まずは非組合員である管理職からスタートさせ、制度浸透を試みるということも大切です。

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