2016.08.22360度評価 , 人事制度・評価

360度評価の成果を最大化させるフィードバックのポイント3つ

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最近注目されている人事評価の方法に、「360度評価」があります。360度評価は、同僚や部下などからも被評価者に関する情報を収集することにより、従来的な1人の上司の判断による評価方法と比べて、総合的かつ客観的な評価が可能です。また、分析結果は社内のコーチングやマネジメントにおいても、非常に有益な情報となるでしょう。

そこで今回は、360度評価の成果を最大化させるフィードバックのポイントを3つご紹介します。

 

【1】目的をはっきりさせる

clarify-purpose「評価」という行為に「昇給・昇進」というイメージが付いて回るためか、評価されることに対し、過度に積極的、あるいは反対に消極的な態度をとる社員が多く見受けられます。

しかし、「360度フィードバック」とも呼ばれる360度評価は、必ずしも昇給・昇進の判断材料とするための評価方法ではありません。1人の上司の評価では、性格的な相性が影響したり、上司として見ている業務の一部分のみでの評価になったりするなど、主観的になりがちです。360度評価はさまざまな人の意見(=フィードバック)を集めることにより、被評価者を多面的に見ることができます。被評価者は上司から見た姿だけではなく、同僚や部下からどのような評価を受けているか知ることが可能です。そして、フィードバックをもとに、短所の改善を図り、意識を改革していくなど、被評価者本人の「成長」を促す目的で利用されます。

そのため、効果的な360度評価のフィードバックを行うためには、評価結果をどのように扱って活用していくか、調査の目的を明確化にし、被評価者や評価者へ事前説明を行うことが必要です。

360度評価の分析結果は、人材育成のプログラム作成や効果的な人材配置の発案など、さまざまな場面において応用することも可能です。まずは、360度評価の分析結果の用途をはっきりさせて、評価前に周知しましょう。

 

【2】対象者の不安を排除する

eliminate-anxiety360度評価に関する正しい知識がない社員は、自身の待遇悪化を恐れて、上司に低評価を付けることを意図的に避ける傾向があります。また、同僚に対する評価についても、人間関係の悪化を心配し、当たり障りのない回答に終始するケースも少なくありません。一方で、360度評価で悪い評価を受けないように、上司が部下を半ば脅すようにけん制する、あるいは、部下が連帯して上司の評価を意図的に下げるといったことも危惧されます。

そのため、適切なフィードバックを集めるためには、前述したように、事前に「360度評価は給与査定や昇進の判断には利用しない」、「今後のコーチングを考えるための参考のために行う」など、調査の目的をはっきり伝えることが必要です。また、評価者ごとの評価内容が特定されないように、個別の評価が開示されないようにします。誠実で率直なフィードバックを収集するためにも、評価者の不安はできるだけ排除するように努めましょう。

 

 

【3】評価基準を工夫する

devise-standard360度評価では、被評価者と一部の業務でのみ関わっているや、人事評価の経験がない社員も評価者となります。

そのため、評価基準として設定した質問があまりに抽象的である場合、適切な回答が得られない可能性があります。例えば、被評価者と部署が異なる社員に対し、「被評価者は誠実な人ですか」と質問した場合、仕事上の関わりが少ないために、職務上の実態に沿った回答ではなく、主観的なイメージで回答してしまうかもしれません。「誠実さ」を評価基準にする場合、例えば、「取引業者とのやり取りを誠実に行っているか」、「他部署からの問い合わせに誠実に対応しているか」といった質問が考えられます。適切なフィードバックを得るためには、評価基準に即した具体性のある質問を用意することが大切です。

また、特に同僚に対するフィードバックにおいては、数値的基準を設ける方法が有効です。ベースとなる基準を用意することにより、フィードバックへの不要なためらいを軽減できるでしょう。

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おわりに

360度評価の効果的なフィードバックを実現するために、注意するべきいくつかのポイントについてご紹介しました。360度評価にはさまざまな利点がありますが、実施方法によっては今回ご紹介したような問題が発生してしまう可能性もあります。

360度評価の成果を最大化させるフィードバックを行うためには、評価者や被評価者に対し事前に明確に調査目的・評価基準を伝えた上で、適切な質問項目を作成することが大切です。360度評価によるフィードバックを社員の意識改革や効果的な人材育成プログラムなどにつなげられるよう、実施のプロセスについては十分に検討を重ねるべきです。

また、360度評価では評価者が多数に及ぶため、各人の評価スキルにもバラつきが生じます。評価者に応じて、人事評価の基礎知識に関するマニュアル等を作成して配布したり、考課者訓練を実施したりするといった準備も必要です。

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人事評価ナビ編集部

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